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【管理栄養士監修】甘酒の効果と栄養は?酒粕と米麹の違いや効果的な飲み方のポイント

最近はスーパーなどでもよく見かける「甘酒」ですが、甘酒という名前からお酒ではないかと思っている人がいるでしょう。甘酒は昔から庶民に飲まれていました。この甘酒は実は栄養が豊富な飲み物なのです。今回はそんな甘酒の栄養と効能を解説していきます。

2018年03月26日更新

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1]甘酒について深く知ろう

甘酒とはどんなもの?

甘酒は、お米で作られた発酵飲料で江戸時代から日本人に親しまれていました。白米の固めのお粥に米麹を混ぜ、発酵させて作るもので、元々、神事用に作られました。今は、甘酒と言えば寒い冬にふうふう言いながら飲むというイメージがありますが、江戸時代では夏バテを防ぐために飲む発酵飲料でした。また、現在はお粥を入れないで作る方法も出てきています。

甘酒にはアルコールは入っているの?

甘酒は米麹をベースにするものと酒粕をベースにするものがあります。米麹を使うものはアルコール度数は0%です。そして酒粕をベースにするものは、清涼飲料として売られていてアルコールは1%未満です。ですから分類としたらお酒ではありません。しかし、1%未満とはいえお酒の弱い人や妊娠・授乳中の人、子どもは注意が必要です。

甘酒に似ている飲み物に「白酒」があります。同じものだと思っている人は多いかもしれませんが、別物です。甘酒はお粥に米麹を混ぜて保温することで、お米のデンプンを糖化させるものです。一晩で簡単に作れるので一夜酒とも呼ばれていた、庶民に好まれた飲み物です。
一方、昔からひな祭りなどに供えられてきた白酒は、焼酎やみりんなどに麹や蒸した餅米を仕込んで、もろみを1ヶ月熟成させ、すりつぶして作ったお酒のことです。アルコールは9%前後あり、糖質は46%です。酒税法では白酒はリキュール類に分類されています。

[2]甘酒には酒粕甘酒と米麹甘酒がある!その効果と栄養の違い

酒粕甘酒の特徴と効果

  • 酒粕甘酒の特徴
  • 米麹に酵母菌を加えて発酵させ生まれた酒粕は、酵母と麹菌の2つの発酵パワーを持ちます。栄養価がとても高く、食物繊維、ビタミン、ミネラル、タンパク質の他に、ペプチド、アミノ酸、葉酸なども含まれています。

  • 酒粕甘酒の効能
  • 酒粕にはさまざまな働きがあります。血圧やコレステロールを下げる作用、血流をよくして身体を温めて美肌効果が期待できます。

米麹甘酒の特徴と効果

  • 米麹甘酒の特徴
  • お酒やみりん、甘酒、味噌などに欠かせない米麹は蒸した米に麹菌を繁殖させたものです。日本の伝統的な食文化には欠かせない米麹は、自宅でも簡単に作ることができます。

  • 米麹甘酒の効能
  • 米麹には美肌効果が期待できるコウジ酸が豊富に含まれています。また、ビタミンB2が含まれているため皮膚や粘膜を保護してくれる働きもあります。ビタミンB2には内側から肌をキレイにするという働きがあり、肌を保湿しハリを与えてくれる効果が期待されことから「飲む美容液」と呼ばれることがあります。また、成分が点滴と似ていることから「飲む点滴」とも呼ばれています。

[2]米麹甘酒の栄養と期待できる効果・効能

ブドウ糖

甘酒に豊富に含まれているブドウ糖は、脳や身体を動かすために必要なエネルギー源です。甘酒は食事の代わりに栄養補給・エネルギー源となるので、食欲が落ちている時や身体が疲労している時、時間がなくて食事が取れない時に最適です。ブドウ糖は体力が落ちた時に回復を助けてくれます。

ビタミンB群

ビタミンB群は酵素の働きをサポートする補酵素であることから脂質の代謝を促してくれる働きがあります。甘酒にはビタミンB1、B2、B6やナイアシンなどが含まれています。タンパク質の合成や体内のさまざまな代謝に関わるビタミンB群は、身体の内側だけでなく肌を整える働きも期待できる栄養素です。この栄養素は身体の疲れを感じている人は特に必要です。また、甘酒においてはその吸収率が90%以上とも言われて、酵素と補酵素を効率的に摂るのに適しています。

オリゴ糖・食物繊維

オリゴ糖や食物繊維は腸内環境を改善してくれる栄養素です。食物繊維を摂取することで腸内の老廃物を排出し、腸内が整うと免疫力が向上します。免疫力が上がると風邪などの病気にかかりにくくなるなど、身体によい影響が期待できます。

ミネラル

ミネラルは身体をつくるために必要な成分です。丈夫な骨や歯を作り健康に保つ、成長を促す、代謝を助けるなどの働きがあるので積極的に摂取するようにしましょう。

酵素

でんぷん分解酵素と呼ばれるアミラーゼやたんぱく質分解酵素と呼ばれるプロテアーゼ、 脂肪分分解酵素と呼ばれるリパーゼをはじめとする100種類以上の酵素が含まれています。

必須アミノ酸

私たちの体の中の細胞を作るのに必要な成分であるアミノ酸ですが、体の中で合成することができなく食べ物から摂り入れる必要があるものを必須アミノ酸と呼びます。その必須アミノ酸は9種類あり、甘酒はこのすべてを含んでいる発酵食品になります。

[3]甘酒がダイエット効果が期待できるって本当?

甘酒がテレビ番組でダイエットにいいとされて話題になっていますが、本当にダイエットにいいのでしょか?
甘酒には米麹を使ったものと酒粕を使ったものがあり、ダイエットにいいと言われているのは、米麹を使った甘酒です。酒粕は作る過程で砂糖を使用しているのでダイエットには不向きです。甘酒がダイエットにいいと言われているのは、以下の効果によるものです。

ビタミンB群が新陳代謝を助ける

ビタミンB群には炭水化物をエネルギーに変える働きがあります。もしもビタミンB群を摂取しないと、糖質や脂質が代謝されずに身体の中に溜まってしまいます。ビタミンB群を摂取することで身体の新陳代謝を高める働きが期待できます。

酵素の働きでデトックス効果

甘酒には代謝に欠かせない酵素が100種類以上含まれています。その中のリパーゼという酵素は脂肪分を消化し、エネルギーに変えるという働きがあります。また、内臓脂肪や皮下脂肪を燃焼させる働きがあるのです。酵素には腸の働きを活性化する効果があり、腸内環境が改善されると溜まった老廃物や悪いものが排出されやすくなります。そのためデトックス効果が期待できるのです。

アミノ酸で脂質代謝を促す・リラックス効果も

甘酒に含まれている豊富なアミノ酸にはさまざまな身体によい効果があります。その中でも、GABAというアミノ酸は、「血中のコレステロール・中性脂肪をコントロールし、脂質の代謝を促進する」「血液をさらさらにしてくれる」「動脈硬化予防」「脂肪分解酵素を活性化し、成長ホルモンの分泌を促す」「内臓の働きを活溌にし、エネルギー消費量をアップさせる」「血液中の中性脂肪値を低くし、体重が増えるのを抑える」「自律神経に作用し、気分を穏やかにする」という効果が期待できます。

GABAにはストレスや疲れを緩和する効果があります。古くから親しまれてきた甘酒には癒しの効果があるのです。ホッとする効果は、甘酒が高ぶった神経を落ち着かせる効果があるからです。興奮している時は、交感神経が優位に働いています。甘酒を飲むことでその興奮を抑えて、副交感神経を優位にするように働きかけてくれます。このために甘酒を飲むと興奮が落ち着き、リラックスできるのです。

乳酸菌で便秘解消の効果

植物性乳酸菌は生きて腸まで届くと言われている乳酸菌です。甘酒にはこの乳酸菌が含まれています。また、オリゴ糖も含まれていて善玉菌のえさになってくれます。この乳酸菌やオリゴ糖のおかげで腸内の環境が良くなって便秘の解消に効果が期待されます。便秘が解消されることで身体の代謝がよくなることが期待できます。

ブドウ糖で満腹効果

ブドウ糖は摂取するとすぐにエネルギーとなって消費されます。また、ブドウ糖の甘味は満腹中枢を刺激するため、食事の前に甘酒を飲むことで食べ過ぎを防いでくれます。

酵素・食物繊維で美肌効果

酵素は代謝を促してアンチエイジングが期待できる成分です。また、食物繊維は腸内環境を整えて便秘を解消してくれます。便秘が解消されたら肌荒れなどのトラブルが改善される効果が期待できます。

[4]甘酒の効果を最大限にあげるために!知っておきたい甘酒のこと

甘酒は朝と夜いつ飲むと効果が期待できるの?

甘酒を飲むのは朝でも夜でもいつでもいいのです。ダイエットが目的の場合は食事前に飲んで満腹感を得るようにしたらいいですし、便秘解消を目的にしている場合は朝食の時に飲むのがいいでしょう。温めてゆっくり飲むことで満腹感も得ることができます。

甘酒はアトピーなどのアレルギーに効果あるの?

甘酒は花粉症やアトピー性皮膚炎に有効だと言われています。アレルギー症状を緩和するためには腸内の環境を整えることがよいとされていますが、甘酒には腸内環境を良くする成分が入っています。また、甘酒に含まれているビオチンという成分には、皮膚のかゆみや炎症の原因になるヒスタミンが作り出されるのを抑制する働きがあります。この働きによって、皮膚トラブルが改善され、アトピー性皮膚炎にも有効だと言われています。

甘酒を子どもに飲ませても大丈夫?

米麹を使って作った甘酒にはアルコールがないので、子どもが飲んでも大丈夫です。しかし、酒粕を使ったものにはアルコールが含まれているので、子どもには与えないようにしましょう。
甘酒は「飲む点滴」と言われるほど栄養が豊富です。大人でも子どもでも1日にコップ1杯くらいの量を飲むといいでしょう。ただ、甘酒には糖分が含まれていて、1歳前の赤ちゃんに与えると胃腸に負担をかけてしまう恐れがあります。そのため、1歳を過ぎたタイミングで、最初はお湯で薄めて与えることをおすすめします。

[5]甘酒には嬉しい期待できる効果がたくさん!

甘酒は麹の匂いがするため、中には苦手な人もいるでしょう。しかし説明してきたように、甘酒は栄養が豊富な飲み物です。おすすめの飲み方は生姜を入れて飲む方法です。生姜には身体を温める作用があるので、温かい生姜甘酒をゆっくり飲むことで身体の中からポカポカ温かくなるでしょう。この冬、甘酒を飲んで温まってみてはいかがでしょうか。

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