【管理栄養士監修】明日葉の効能や栄養を知ろう!話題の免疫ビタミン「LPS」も含まれている明日葉とは?

明日葉という植物をご存知ですか?青汁の素材になっているものといえばピンとくる人もいるかもしれません。そんな明日葉にはどんな栄養が含まれているのでしょうか。そして、その効能はどのようなものがあるのでしょうか。明日葉について、解説していきます。

2018年02月02日更新

免疫力と食事・サプリ

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1]明日葉とはどんな植物?

明日葉は、セリ科シシウド属の多年草の植物です。太平洋岸で自生する植物で、伊豆諸島系の苦みが強い「赤茎」と、八丈島系の食用として好まれる「青茎」があります。房総半島や三浦半島、紀伊半島などにも自生している日本が原産とされる植物です。青汁の材料としても有名な明日葉は、江戸時代の本草書で貝益軒による『大和本草』にも薬草として滋養強壮によいと紹介しています。

明日葉の名前の由来

明日葉はとても生命力が強い植物で、「今日葉を摘んでも、明日には新しい芽が出ている」ということから「明日葉(あしたば)」という名前がつけられました。

新鮮な明日葉の選び方や保存方法

明日葉の旬の時期は、2月中旬頃から5月頃までです。時間がたつと色が黄色っぽくなってきて色があせてきます。新鮮なものは茎がしなやかで、葉が緑色で色が濃く鮮やかです。保存方法は、乾燥しないように水で濡らした新聞紙で包み、冷蔵庫の野菜室に立てて入れます。

明日葉のおいしい食べ方は炒めたり、天ぷらにすると良い!

明日葉はとてもクセの強い味がします。ゴーヤの苦みよりも渋くて苦いという特長があります。そのクセを消すためには、油で炒めるといいとされているので、天ぷらや炒め物をおすすめします。また、茹でた明日葉を水に浸して熱を取ると苦みが和らぎます。

[2]明日葉の効能や栄養を知ろう

明日葉にしかない「カルコン」

  • 抗酸化作用で生活習慣病の予防
  • 強い抗酸化作用を持つカルコンは、細胞を酸化させるのを防ぐ働きがあります。細胞が酸化してしまうとガンや生活習慣病にかかりやすくなるため、明日葉を食べてカルコンを摂取することで、ガンや身体の老化を予防して生活習慣病予防に期待できます。

  • 脂肪燃焼の促進
  • カルコンには、脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種であるアディポネクチンの分泌を促進する働きがあります。このアディポネクチンには内臓脂肪を燃焼する力があるため、明日葉には脂肪を燃焼させる効果が期待できます。

  • 糖尿病予防
  • カルコンの働きによって、インスリン感受性が改善され働きを正常にすることが分かっています。また明日葉に含まれるカルコンは、血糖値の値を下げる働きがあるため、糖尿病の予防・改善に期待できます。

    血液をサラサラにする「クマリン」

    • むくみ予防
    • 血液の流れが悪くなると体内に余分な水分と一緒に老廃物がたまり、むくみの原因につながります。むくみは塩分や水分の過剰摂取で起こりますが、血液の流れも影響しています。クマリンには血液の流れを良くする効果が期待できるため、老廃物を排出してむくみ予防につながります。また、血液の流れがよくなるため、血栓ができにくくなり脳梗塞や心筋梗塞の予防にも期待できます。

    • 身体の老化予防
    • 抗酸化物質のポリフェノールに分類される香り成分であるクマリンは、活性酸素を除去する働きを持ちます。この働きはストレスや加齢による細胞の酸化を防いでくれるため、身体を老化や病気から守ってくれるのです。

    脂溶性のビタミン「ビタミンK」

    • 血液を止める作用
    • ケガをして出血した時に、しばらくすると血が固まって止まります。これはトロンビンという血液凝固因子が働くからです。ビタミンKはトロンビンを肝臓で生成するために必要な栄養素です。ケガをして出血した部分は自然に止まるようにするとともに、ケガをしていない部分は血液を正常に流さないといけません。これを働きかけるためにの物質を作り出すためにも、ビタミンKが必要です。

    • 骨の健康を保つ
    • カルシウムを作り出すためにはタンパク質が必要ですが、ビタミンKはこのタンパク質を生成して、腸内でカルシウムの吸収を促進させる働きを持っています。
      カルシウムは歯や骨を作り、骨の中に溜め込む「貯蔵カルシウム」として使われます。身体のどこかでカルシウムが足りなくなったら、骨からカルシウムが血液に溶け出し、血管に乗って不足したカルシウムを送ります。ビタミンKには骨からカルシウムが余分に排出されるのを防ぐ働きも持っています。

    健康を維持するミネラル「カリウム」

    • 高血圧予防
    • 身体に必要なナトリウムを必要以上に摂取すると高血圧を引き起こす原因につながります。カリウムとナトリウムは互いに協力しあって働くため、2つのバランスが均一であることで正常な働きができるのです。

      カリウムは肝臓の働きによって尿や汗となって体外へ出されます。カリウムが体外へ排出されると、同量のナトリウムも体外へ排出されます。しかし、食生活の乱れなどによってカリウムが足りなくなってしまうと血中のナトリウムが増えてしまいます。カリウムが少なく、ナトリウムが増えるとバランスが取れなくなってしまうため、血液中のナトリウムを薄めようと水分が多くなります。血液が薄くなると血液量が増えて血液を送るため強い力が必要となって、これが高血圧の原因となるのです。カリウムを摂取することで、ナトリウムをバランス良く排出し、高血圧予防に期待できます。

    • むくみ予防・改善
    • 細胞内液にはカリウムが多く存在し、細胞の外側にはナトリウムが存在し、この2つの濃度が一定に保たれることでバランスをとっています。どちらかを多く摂取したり、少なすぎてはバランスが崩れてしまいます。
      このバランスが崩れてくると、水分を取り入れて細胞内のナトリムの濃度を下げようとします。そうなると、血管の壁が水分で膨れて血圧が高くなり、むくみの原因につながります。これを防ぐためにカリウムを摂取することで、むくみの予防・改善に期待ができます。

    • 筋肉を正常に動かす
    • 筋肉を収縮させるための働きにカリウムが関係しています。ナトリウムとカリウムが筋肉細胞に働きかけると筋肉が収縮します。このため、ナトリウムとカリウムのバランスを一定にする必要があります。この2つをバランス良く摂取することで正常に筋肉が動くのです。

    カロテノイドの一種「βカロテン」

    • 粘膜を健康に保つ
    • βカロテンは体内に入ると、必要な量だけがビタミンAに変換されます。このビタミンAには身体の粘膜を健康に保つ働きがあります。鼻、のど、口などの他に胃腸の健康にも関わります。粘膜が健康だと、身体に入ってこようとする病原菌を身体に入らないようにブロックしてくれるので、病気から守ってくれるのです。

    • 美肌効果
    • 肌の健康維持にも関わるビタミンAには、皮膚の新陳代謝をアップさせる働きがあります。ビタミンAが足りなくなると、肌が乾燥したりニキビができたりする肌トラブルを引き起こしますが、βカロテンを摂取することで肌をきれいにしてくれることが期待できます。

    • 成長を促進する
    • 強い骨を作り、成長を促す働きがあるビタミンAは、特に成長期における子どもには不可欠な栄養素です。ビタミンAが不足すると成長が止まってしまう恐れがありますので、βカロテンを意識して摂取することが重要です。

    エネルギーを作り出すのに必要な「ビタミンB2」

    • 身体の細胞をつくり成長を促進
    • タンパク質の合成に補酵素として関わるビタミンB2は、全身の成長をサポートします。タンパク質は細胞を再生し、皮膚や爪、毛髪などを作り出します。また、ビタミンB2は唇や目などの粘膜に関わる部分の健康を維持するためにも必要な栄養素です。

    • 生活習慣病の予防と改善
    • ビタミンB2は、老化や動脈硬化を進行させて発がん性である、有害物質「過酸化脂質」の分解を促進させる働きがあります。高血圧や心臓病などの原因となる動脈硬化を防ぐため、ビタミンB2を摂取することで生活習慣病の予防・改善が期待できます。

    • ダイエット効果
    • 人の身体は運動をする時にブドウ糖をエネルギーに変換して使います。このように、糖や脂肪を身体に溜めないことがダイエットには必要です。この代謝に必要なのがビタミンやミネラルといった栄養素です。特にビタミンB2は糖質や脂質の代謝を高めることから、ダイエットのサポートに役立ちます。

    [3]明日葉に含まれるLPS(リポ多糖)とはどんなもの?

    明日葉に含まれる免疫ビタミンLPS(リポ多糖)とは

    LPSはリポポリサッカライドという成分です。LPSは人の身体に存在しない成分なので、食べ物から摂取する必要があります。LPSは土の中で育った野菜や根菜の根に含まれる微生物の成分の一つです。

    免疫ビタミンLPS(リポ多糖)の驚くべき効能

    • マクロファージを活性化して免疫力を高める
    • マクロファージは免疫細胞の一つですが、免疫とは細菌やウィルスが体内に侵入してこようとするのを防ぐ身体の仕組みです。この力を免疫力といいますが、免疫力は年齢とともに低下していきます。
      免疫力が低下すると、ウィルスや細菌を退治する力が弱まってしまいます。マクロファージも同様に年齢とともにその機能が低下してしまいます。このマクロファージの働きを活性化して免疫力を上げるために有効な物質がLPSです。

    • がん予防
    • ガン細胞は毎日私たちの身体の中で生まれています。その数はなんと5,000個だと言われています。しかし、この5,000個のガン細胞は全てがガンになるわけではありません。マクロファージやNK細胞という免疫細胞がこれらのガン細胞を見つけて退治してくれます。
      しかし、この免疫細胞は加齢やストレスが原因で働きが低下してきてしまいます。LPSを摂取することでマクロファージやNK細胞を活性化し、ガン細胞を退治する力を高める効果が期待できます。

    • アルツハイマー病予防
    • アルツハイマーは、「アミロイドβ」というタンパク質の排出がうまくいかず、脳の中にたまることで脳細胞を破壊し、脳が萎縮してしまうことが原因の病気です。LPSにはアミロイドβの排出を促進する働きがあるため、LPSを摂取することでアルツハイマー予防に期待できます。

      この他にもLPSが多く含まれている食品はたくさんあります。このことについて更に詳しく知りたい方は、管理栄養士さん監修のLPSが多く含まれる食品の記事も参考にしてください。

    [4]明日葉の効能を知って、青味などで手軽に栄養を摂取しよう!

    明日葉はクセがある植物ですが、身体によい栄養素がたっぷり入っているので積極的に摂りたいところです。油で炒める食べ方のほか、手軽に摂取できるのは「青汁」や「お茶」です。また、葉っぱを刻んでお好み焼きに入れて焼いたり、ミキサーでバナナと一緒にジュースにして飲むのもおすすめです。明日葉を摂取して免疫力を上げて病気を予防しましょう!

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