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【管理栄養士関監修】ごまの栄養成分や期待できる効果は?栄養をしっかり吸収できるオリジナルレシピもご紹介

ごまには体に必要な栄養素がたくさん含まれています。そのため、不足しがちな栄養素を補うためにも毎日の食卓にプラスしたい食品です。今回は意外と知らないごまの種類や使い分け方について紹介します。

2018年02月16日更新

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1]意外と知らない?ごまの基礎知識

ごまの産地ってどこ?

昔から日本の食卓に欠かせないごま。そのため、ごまは日本で生産されていると思っている人が多いのではないでしょうか?しかし、日本で消費されるごまのほぼ99%は輸入品です。例えば、日本の国内で消費される黒ごまの約8割以上はミャンマーからの輸入品です。このように日本はアジアを中心にアメリカ、エジプトなどの世界中からごまを輸入しています。

ごまの種類

ごまは外皮の色によって分類され、販売されています。栄養素にほとんど違いはありませんが、色や風味、香りの違いがあります。そのため、それぞれの特徴を生かして使い分けると良いでしょう。

  • 白ごま
  • 主に東南アジア・中南米・北アフリカなど世界中で生産されています。白といっても真っ白ではなく、やや黄みがかっています。油分が多いためやや甘みがあり、黒ごまや、金ごまに比べて控えめな味のため、いろいろな料理に使いやすいです。

  • 黒ごま
  • 主に中国、ミャンマー、タイ、ベトナムなど東南アジアで生産されています。白ごまに比べると油分が少なめです。黒ごまの黒い色はブルーベリーなどに多く含まれるアントシアニンという色素であると言われることが多いですが、実は間違いです。黒の色素はカテコール系タンニンになります。白ごまに比べると香りが強く、コクがあるため、ごまの味をメインにしたい時に使われること多いです。

  • 金ごま
  • 主にパラグアイ・中近東・地中海沿岸などで生産されています。生産量や、輸入量が少ないため、白ごまや黒ごまに比べて値段は高めです。香りがよく、濃厚な味わいがあるため、煮物やきんぴらなどの料理に向いています。また白いご飯にかけて、ふりかけとして使うのもオススメです。

加工方法別、ごま製品の種類

ごまはいろいろな方法で加工され、販売されています。次は加工法別にごま製品を紹介します。

  • 洗いごま
  • 洗いごまは、異物を取り除いて、生のごまを洗って乾燥させたものです。

  • 皮むきごま(みがきごま)
  • ハンバーガーの上に載っている表皮を取り除いたごまのことです。表皮を取り除いているため、ごまが持っている甘みがよく出ているのが特徴です。

  • いりごま
  • 洗いごまを焙煎したものがいりごまです。

  • すりごま
  • いりごまをすったものがすりごまです。すりごまをすりつぶすため、表皮付近に集中しているごまの栄養素を効率よく体に吸収することができます。また、いりごまに比べると、より一層ごまの香りが際立ちます。

  • ごま油
  • ごまを焙煎し、圧搾して作られるのがごま油です。ごま油は焙煎度合いによって、無色のものから色の濃いものまであります。

  • 練りごま
  • いりごまをペースト状になるまで練り上げたもの練りごまです。たれや、胡麻豆腐などによく利用されます。

[2]ごまの栄養成分と期待できる効果

ごまに含まれる主な栄養素

昔からごまは栄養豊富で、いろいろな料理に使われています。次はごまに含まれる栄養素について紹介します。

  • 油分
  • ごまの成分の50%は油分になります。その内訳は主に不飽和脂肪酸であるリノール酸とオレイン酸で構成されています。オメガ6のリノール酸は血液中の悪玉コレステロールを溶かして排出すると言われています。
    また、オメガ9のオレイン酸は善玉コレステロールを減らすことなく悪玉コレステロールを減らし たり、大腸で便の滑りをよくしたりすることで便秘解消に期待できるとも言われています。

  • たんぱく質
  • ごまの成分の約19%はたんぱく質で、その量は100g中、約20gと肉や魚並みです。それだけでなく、ごまのたんぱく質は必須アミノ酸を多く含むため、大豆と同じように良質なたんぱく質と言われています。

  • 食物繊維
  • ごまの成分の約10%は食物繊維で、特に不溶性食物繊維を多く含んでいます。不溶性食物繊維は水分を吸って腸内で膨らみ、腸を刺激して排便を促します。

  • カルシウムや鉄分
  • 同量なら牛乳の11倍ものカルシウムが含まれています。また鉄分も多く含んでいます。

ごま特有の成分

ごま特有の体に嬉しい成分を次にみていきましょう。

  • ゴマリグナン
  • ゴマリグナンは強い抗酸化作用があると言われています。活性酵素を撃退し、 若返り(アンチエイジング)に効果が期待できます。また最近の研究では、肝機能の改善や、コレステロールの減少、脂質代謝の促進など多くの効果が期待できることが明らかになってきています。

効果的な摂り方や一日の摂取目安

1日に摂りたいごまの目安は10g~20gと言われています。ごま10gで1日に必要なカルシウムの20%を摂ることができます。牛乳で換算するとコップ1/2杯ほどに匹敵します。

[3]ごまを料理に使うときの上手な使い分け方と保存方法

ごまを料理にプラス!上手な使い分け方

ごまは色や加工方法によっていろいろな種類があります。ごまを上手に使い分けることで、毎日の料理をワンランクアップさせる方法を紹介します。

  • 白ごまと黒ごまの使い分け方
  • 風味の強い食材と合わせる時は、香りの強い黒ごま。食材の風味を引き立たせたい時は、白ごまを選ぶのがオススメです。例えば、春菊やせりやセロリなどの香りの強い野菜の場合、黒ごまを使うことで黒ごまの風味が前に出て食べやすくなります。

  • いりごまとすりごまの使い分け方
  • ごまの外皮は固いです。そのため、いりごまの場合、ごまの栄養素が吸収されずにそのまま排出されます。すりごまはすることで外皮が破壊されるため、消化吸収されやすいです。ごまに含まれる栄養素をしっかり吸収したいなら、すりごまを使うのがオススメです。消化機能がまだ未熟な子どもや消化機能が低下している高齢者が食べる場合には、体への負担を減らすためにもすりごまを使用することをおすすめします。

ごまの正しい保存方法や賞味期限

ごまの賞味期限の目安は、袋入りのごまの場合で開封後1ヶ月です。保存は密閉容器に移し替え、湿気がなく涼しい場所で保管しましょう。冷蔵庫に入れておくと、ごまの香りを保つことができるのでオススメです。
すりごまはいりごまに比べると酸化しやすく風味が飛びやすいです。そのため、使う量だけすって使うか、もしくは市販のすりごまの場合は、できるだけ早く使い切るようにしましょう。

[4]自宅でも作れるごま製品の作り方

いりごまの作り方

ごまを炒る場合は洗いごまを使います。市販のいりごまも、使う前に軽く炒ることで風味がさらに増します。火加減は中火弱。はじめはしゃもじでゆっくりごまを混ぜます。途中で鍋を振ってごまが焦げないように注意しましょう。香ばしい香りがしてきたら、弱火にして好みの加減になるまで炒ります。

すりごまの作り方

自宅ですりごまと作るときに準備するものは、いりごま、すり鉢、すりこ木、濡れぶきんの4つです。すり鉢は少し大きめのもの、すりこ木もやや長めのものがオススメです。

濡れぶきんをすり鉢の下にすることで、すり鉢を安定させます。両手ですりこぎを握り、上から下へ円を描きながらすっていきます。最初はゴリゴリという音がします。次第にごまの皮が破れて、ごまの香りがしてきます。すり加減は自分の好みや、合わせる食材によって調整しましょう。

ごま塩の作り方

炒りごまと自然塩を6:1の割合で準備しましょう。塩をすり鉢で細かくなるようにすり、そこにごまを加えます。ごまは白ごまでも黒ごまでもどちらでもいいです。ごまが半ずり状態になるまですって、塩と均一に混ざったら完成です。

練りごまの作り方

練りごまは家庭でも簡単に作ることができます。まずは、いりごまをすりごまにします。そこからさらにすっていくと、ごまから油分が出てきてねっとりしてきます。ペースト状になるまですったら完成です。そのまま使用してもいいですが、舌触りを良くしたいなら裏ごししましょう。

[5]管理栄養士さん監修!ごまを使った簡単・美味しいレシピ

ごまレシピ「鶏むね肉の胡麻焼き」

<材料>
・鶏むね肉 1枚(300gくらい)
・甘麹(もしくは、はちみつ・甘酒など)大さじ1
・醤油 大さじ1
・生姜 1かけ分
・いりごま 適量
・オリーブオイル 適量

<材料>

  1. 浄水の水でしっかりと鶏むね肉を洗った後、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を切る。
  2. 生姜を浄水で洗い、皮をむいてすりおろす。
  3. ビニール袋に1と2、甘麹、醤油を加えて、鶏むね肉を30分ほど漬け込ませておく。(甘麹の力でむね肉を柔らかくさせたい場合は一晩漬け込むことをおすすめします。)
  4. 袋から鶏むね肉を取りだして、両面にたっぷりといりごまをまぶす。
  5. フライパンにオリーブオイルを薄くしいて、皮面を下にして鶏むね肉をのせて、弱火にしてじっくりと焼く。(約10分くらい)
  6. 皮とごまの色がきつね色に変わっていたら、ひっくり返して、弱火にてじっくり焼く。(約10分くらい)水分が出てきたら、こまめにキッチンペーパーなどでふき取る。
  7. 1番厚みがあるところに竹串などを刺して、透明な肉汁が出てきたら火が通っているのでできあがり。

ごまレシピ「ごまたっぷりの冷汁」

<材料>
・冷やしただし汁 2カップ
・味噌      大さじ2
・すりごま    大さじ4
・木綿豆腐    半丁
・きゅうり    2本
・青じそ     4枚
・ミョウガ    お好みで

<作り方>

  1. 水にいりこと昆布、かつお節を入れて、一晩漬け込んでおくと、水だしのできあがり。
  2. きゅうりは薄く輪切りスライスをして、塩を薄く振ってもみ、10分ほどおいたら、水気を絞っておく。青じそとミョウガは浄水で洗って、千切りにしておく。
  3. すり鉢に味噌とすりごま、豆腐を入れて、豆腐をつぶしながらすり、混ぜ合わせる。(するごまがなければ、いりごまを使用しても大丈夫。)
  4. ボウルに3と1を加えて混ぜる。すり鉢に1を流し入れると、きれいにすり鉢の具が洗い流せます。
  5. 4に2を加えてよくかき混ぜたらできあがり。
  6. ※ごはんや素麺にかけて食べたら美味しいです。

ごまレシピ「ごまチョコレート」

<材料>
・ココナッツオイル 200ml
・ココアパウダー  30g
・練りごま     大さじ5
・はちみつ(なければ、砂糖でも可) 大さじ3(好みで量は調整してください)

<作り方>

  1. ココナッツオイルは瓶ごと湯せんにかけて溶かしておき、必要量をボウルに取り出しておく。
  2. 1にココアパウダー、練りごま、はちみつを入れて、よく混ぜ合わせる。
  3. バットに2を流し入れて、冷蔵庫で冷やす。
  4. お好みの大きさでカットしたら、できあがり。

[6]ごまを上手に活用して、足りない栄養を補給しよう!

ごまには毎日の生活に不足しがちな栄養素がたくさん含まれています。また、ごまはいろいろな食材や料理に使いやすい食品です。ごまを加えることで味だけでなく、栄養面もワンランクアップさせることができます。毎日の食事でごまを上手に活用していきましょう。

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