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【管理栄養士監修】みょうがにはどんな栄養があるの?その効能と昔からの言い伝えとは

みょうがは、冷麦や素麺、冷奴の薬味として使われる食材です。その独特な香りと風味が食材を引き立てさっぱりと食べることができるため、特に夏場などによく食べられています。そんなみょうがですが、含まれている栄養はどんなものがあるのでしょうか。そして、その効能はどんなものなのでしょうか。

2018年02月28日更新

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1]みょうがとはどんな食べ物?

みょうがとは

みょうがは、東アジアなどが原産ですが食用として栽培されているのは日本だけです。高知県が国内生産の約80%を占めています。古くは927年の延喜式という、朝廷の作法や儀式について書かれた書の中に記録があることから、平安時代から利用されていたことが分かります。本州から沖縄まで自生し、生姜の仲間で花と茎の部分を食べます。

花の部分は土の中から顔を出す部分で「花みょうが」と言い、茎の部分は土の中にあり「偽茎」と呼ばれます。スーパーなどで売られているみょうがは花みょうがが多く、旬は夏から秋にかけてで秋のみょうがは香りと味がよいと言われています。その独特な香りときれいな色を楽しむため、みょうが冷奴などの薬味として食べられています。

みょうがの選び方と保存方法を知っておこう

  • みょうがの選び方
  • みょうがは色が鮮やかで艶があるもの、実がしまっていて丸みがあるものを選ぶようにします。ふわふわしているものは風味があまりよくありません。

  • みょうがの保管方法
  • みょうがは乾燥すると独特の香りがなくなってしまうので、保存する時はポリ袋に入れるかラップに包んで野菜室に入れましょう。その際、乾燥しないようにさっと水にさらしておくとすぐに乾かないのでおすすめです。また、冷凍保存は可能ですが香りとシャキシャキ感が失われてしまうため、薬味ではなく味噌汁の具にしたり炒め物に使うといいでしょう。

[2]みょうがの栄養とその効能

独特な香りの【アルファピネン】

  • 頭をスッキリさせる
  • みょうがの独特な香りは、このアルファピネンという精油成分によるもので、このアルファピネンは頭をスッキリさせる働きがあります。そのため、眠気を覚まして頭を冴えさせる効果が期待できます。頭をスッキリさせたい時にみょうがを食べてみませんか?

  • デトックス効果
  • アルファピネンには、発汗と利尿作用を促進させる働きがあります。体内に溜まった老廃物は汗や尿から排出されるため、アルファピネンにはデトックス効果が期待されます。

むくみ予防の【カリウム】

  • 筋肉を正常に維持する
  • カリウムはナトリウムとともに筋肉細胞へ働きかけることで、筋肉を収縮させる働きを持っています。筋肉を収縮させるためには、カリウムとナトリウムをバランス良く摂取する必要があり、それは筋肉を正常に維持する効果も期待できます。

  • 高血圧予防
  • 高血圧は余分に塩分(ナトリウム)を摂取してしまうことが原因で引き起こされることがあります。カリウムはそのナトリウムと協力しあって働くので、この2つのバランスが均等であると正常に働くことができます。肝臓の働きにより、カリウムは汗や尿とともに体外へ排出されます。その際、ナトリウムも同じ量が体外へ排出されるのです。

    しかし、カリウムが不足してしまうと血中のナトリウムが増加してしまい、バランスが崩れてしまいます。そうなると、血中のナトリウムを薄くしようと血液中の水分が多くなってしまうのです。血液が薄まった上に量が増えることで、血液を送る強い力が必要になり、高血圧が引き起こされます。高血圧の予防には、カリウムとナトリウムをバランス良く摂取して、バランス良く排出することが重要なのです。

  • むくみ改善
  • カリウムは細胞内液に多く存在して、ナトリウムは細胞の外側に存在します。このカリウムとナトリウムのバランスは濃度が一定であることで保たれています。2つのバランスが崩れると、細胞内のナトリウム濃度を下げようとし、血液中に水分が増えてしまいます。そのため、血管壁が水分で膨張し、血圧が上がってむくみの原因に繋がるのです。カリウムを摂取すると、むくみの予防・改善に効果が期待できます。

風邪知らず【カンフェン】

  • 風邪予防
  • みょうがに含まれる辛味成分であるカンフェンには、抗菌作用・抗炎症作用があります。そのため、口内炎の予防や喉の痛みや熱によって身体が不調になった時にそれを整える働きに効果が期待できます。

匂いの成分【ゲラニオール】

  • 胃腸の働きをサポート
  • みょうがに含まれるゲラニオールには、胃腸を整えて消化を助ける働きがあります。食べすぎによる胃もたれやストレスによる胃痛にも効果が期待できます。また、お通じをよくするため腸内にたまったガスを外に出してくれるので、便秘に悩む人にはおすすめの成分です。

  • 女性ホルモンの分泌を促進
  • みょうがに含まれるゲラニオールは、ローズオイルなどにも含まれています。その効能はエストロゲンという女性ホルモンを分泌させる働きがあります。エストロゲンには女性特有の生理痛や更年期障害の症状を和らげてくれる効果があります。また、ニキビをはじめとする肌のトラブルを改善し、張りのある肌を維持する効果があるため、女性に嬉しい成分です。

[3]みょうがの言い伝え

みょうがを食べると物忘れが激しくなる

「みょうがを食べると物忘れが激しくなる」という言い伝えを聞いたことはありますか?この俗説には諸説ありますが、有力なのはお釈迦様のお話です。周梨槃特(しゅりはんどく)という人が、兄の摩訶槃特(まかはんどく)とともにお釈迦様の弟子になりました。兄はとても優秀でしたが、弟の周梨槃特は物忘れがひどく、自分の名前さえも忘れるほどでした。そんな周梨槃特は、お釈迦様の弟子としてまわりの人に認めてもらうことができませんでした。かわいそうに思ったお釈迦様は、周梨槃特に名前を書いたのぼりを渡しました。

その後、周梨槃特は努力して聖者の地位に就くことができました。周梨槃特が亡くなったあと、お墓から見たこともない植物が生えてきました。その植物に「自分の名前を書いたのぼりを背負って努力した周梨槃特」にちなんで「茗荷」と名付けました。この言い伝えから、茗荷イコール物忘れと伝えられてきたのです。もちろん、これは言い伝えなので、みょうがを食べても物忘れはしません。アルファピネンの働きで、頭がスッキリして冴えるとさえ言われているくらいです。

妊婦はみょうがを食べてはいけない?

みょうがには苦味成分があり、その苦味成分の働きによって胃腸を刺激してしまうことがあります。胃腸が刺激され、栄養の吸収を妨げてしまうことがあります。しっかり栄養が吸収されないと身体が冷えてしまう原因になります。妊婦は身体を冷やすのはよくありません。それを防ぐためには、刻んでから水にさらすとアクが抜けますので、妊婦さんはアク抜きをしてから食べることをおすすめします。

[4]香りを楽しんでみてください!

みょうがの特徴はなんといっても、その香りと風味です。その香りは食欲増進に効果が期待できるため、夏バテの時などに冷たい素麺などと食べるとさっぱり食べることができます。みょうがを食べる時、薬味を思い浮かべる人が多いでしょうが、みょうがには色々な食べ方があります。

みょうがを豚肉で巻いて甘辛く味付けすれば、「みょうがの豚肉巻き」ができます。また、刻んでチャーハンに入れればチャーハンがさっぱりとします。それから、きゅうりのたたきと鶏肉を茹でて刻んだものに、みょうがと大葉を細切りにして和え、酢としょうゆかゴマドレッシングをかけると「たたききゅうりと鶏の香味和え」が出来上がりです。みょうがを食事に取り入れてさっぱりと、香りを楽しんでみませんか?

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