免疫力の基礎

ストレスを感じると表情がゆがむことが明らかに!資生堂が共同研究で発表

株式会社資生堂はストレスによる肌や体への影響、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、滞在宇宙飛行士のストレス評価手法の確立につなげるための共同研究を筑波宇宙センターで行いました。この共同研究は現在も継続中で、この研究で得られた研究成果をぞれぞれの分野で生かしていく予定です。

2018年03月05日更新

Hiroko (カラケア編集部)

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[1]ストレスと表情のゆがみの関係性

株式会社資生堂とJAXAの共同研究は、筑波宇宙センターに設置された閉鎖設備を使って、閉鎖された環境に滞在することによって、唾液中のストレスホルモンであるコルチゾールの日内リズムの乱れと表情のゆがみ度が増えることを発見しました。
このことから、唾液・表情の変化を調べることによって自分で容易にストレス度を確認できる可能性に気付いたのです。

[2]表情のゆがみ度はストレス環境に滞在した場合に増した

JAXAは、宇宙飛行士自身が自分で簡易的にまた自分の意志で自己のストレス状態を評価するためのストレス指標を検討しています。なぜなら、いつでも専門家による精神心理的健康状態評価のための医学的な面接が受けられない場合のためです。この研究のために、閉鎖設備を使用して被験者の行動を詳細に記録できるよう試験を行なっています。

資生堂は、免疫やストレスと肌に関する長年の研究実績を持っています。そして、2016年1月から計3回この試験に参加して、実際に見て得た結果は以下の通りです。

1.閉鎖設備に滞在した直後及び退出前日、唾液中のコルチゾールの日内変動リズムの乱れが見られた。
2.表情の左右対称性などから表情のゆがみを評価した結果、閉鎖設備に滞在している時に歪み度が増した。

[3]表情のゆがみ度がストレスの指標に?

この結果は、唾液中コルチゾールの乱れ及び表情のゆがみ度がストレスの指標となるのではないかということを示しています。手軽に測定ができる方法は、宇宙環境のみならず一般社会でもストレス判定など、日常生活の中でも応用が期待できます。
また、表情のゆがみ度は、手軽に評価できる判断基準になるため、宇宙と地球のような遠隔地での評価や、日常生活の中で自己のストレス度を評価できる可能性にもなりました。

そして、この結果は第63回宇宙航空環境医学会で発表されました。また、資生堂の細井純一研究員が、2018年3月2日に開催される「第二回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)」サイドイベント「I-ISEF」(ISEF for industries)にて、この研究について紹介します。

[4]ストレスと身体の関係性について今後も研究を進める

今回の研究で、資生堂はストレスが肌や体へ与える影響に対応した美容を開発していき、JAXAはISS滞在宇宙飛行士のストレス緩和への対応について更なる研究を続けていくとしています。異なる分野がこのように共同研究を行うことで、今後対応できる方法を模索していくことでしょう。


出典:国際宇宙ステーション(ISS)を模した閉鎖環境でストレスに関する共同研究を実施 ― ストレスホルモンの日内リズムが乱れ、表情のゆがみ度が増すことを発見 ―

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