免疫力の基礎

リムパーザとアビラテロンの併用で転移性去勢抵抗性前立腺がんの進行を遅らせることをが判明!

グローバルな医薬品企業のアストラゼネカが、ガンの初期治療薬のリムパーザをアビラテロンと併用することで転移性去勢抵抗性前立腺がんを抑制することが明らかになったことを発表しました。今回はその研究内容を中心に紹介します。

2018年06月21日更新

Kaede (カラケア編集部)

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[1]リムパーザとは

リムパーザ (オラパリブ)は、ファーストインクラスのポリADP-リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤です。再発卵巣がんおよび、転移乳がんの治療薬として米国で承認されたファーストインクラスのPARP阻害剤であり、20,000人以上の患者さんの治療に用いられています。

また、体の中のがん細胞に対して、細胞死を誘導するために最初に使用される治療薬で、PARP酵素活性の阻害およびPARP-DNA複合体の生成を増加させることによって体の中のガン細胞を死滅させると言われています。

[2]転移性去勢抵抗性前立腺がんってどんな病気?

男性のガンの中で2番目に多いと言われているのが転移性去勢抵抗性前立腺がんです。2015年には世界中で推定160万人が新たに診断され、発症後の5年生存率はわずか28%と言われる非常に死亡率が高い病気です。

多くの場合、前立腺がんはテストステロンを含むアンドロゲンと呼ばれる男性ホルモンにより促進され発症します。進行前立腺がん患者さんの約10~20%は5年以内で去勢抵抗性前立腺がんに進行すると考えられています。

[3]リムパーザとアビラテロンとの併用で転移性去勢抵抗性前立腺がん抑制

アストラゼネカ英国本社が行った研究によると、ガンの初期治療薬であるリムパーザとアビラテロンを併用することで転移性去勢抵抗性前立腺がんの病状を遅延させることができるということがわかりました。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenによると、「過去の試験では、HRR遺伝子変異を有する転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんを対象としたリムパーザ単剤療法における奏効率の改善が確認されていました。

今回のStudy 08の併用データでは、新たに、変異状況の有無を問わず転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんがアビラテロンとの併用にけるリムパーザのベネフィットを享受できる可能性が示されました」とのことです。

Study 08とは

HRR遺伝子変異の有無を問わず、142例の転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんを対象としリムパーザ錠(300mg 1日2回)とアビラテロン錠(250mg 4錠1日1回)(71例)の有効性と安全性をプラセボとアビラテロン錠(250mg 4錠1日 1回)(71例)との比較において評価する無作為化、二重盲検、多施設共同国際第II相試験です。プレドニソンまたはプレドニソロン(5mg 1日2回)が両治療群において投与されました。

[4]アストラゼネカについて

アストラゼネカはサイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業です。

主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動を行っています。さらにに自己免疫、ニューロサイエンスおよび感染症の領域において他社と提携をしながら積極的な活動を展開しています。

世界100カ国以上でのグローバルな企業活動は公式ホームページやツイッター(英語のみ)で確認することができます。

[5]転移性去勢抵抗性前立腺がんの治療に新たな希望

今回の研究データにより転移性去勢抵抗性前立腺がんの治療に新たな希望が生まれました。今後のさらなる新薬の開発に期待しながら、ガンなどの生活習慣病にならないように、この機会に食生活や生活習慣を見直してみませんか?


出典:PR TIMES リムパーザ、アビラテロンとの併用で転移性去勢抵抗性前立腺がんの病勢進行を遅延

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