免疫力の基礎

心血管疾患などの疾患の予防効果が期待できる機能性物質ポリアミンの産生方法が判明!

腸内細菌から放出されるポリアミンは人の健康において重要な役割をもつとして存在は知られていましたが、その生合成やメカニズムは謎のままでした。今回メイトーブランドの協同乳業株式会社は石川県立大学、京都大学、理化学研究所との共同研究によりそれを明らかにしました。ポリアミンはどのように生成されているのか、ポリアミンの効果とはについて紹介します。

2018年07月04日更新

Kaede (カラケア編集部)

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[1]機能性物質ポリアミンってなに?

腸内細菌の活動で代謝産物が生成

人は1000種類以上の腸内細菌を持っています。様々な種類の腸内細菌が複雑に相互作用することにより、人に健康に大きく影響する代謝産物が生成され、その一種にポリアミンがあります。ポリアミンにもいくつか種類があり、オートファジー誘導や抗炎症作用を介した動脈硬化等の心血管疾患の予防や寿命延伸の効果が期待できると言われています。

機能性物質ポリアミンは保険効果が報告されている

今まではビフィズス菌LKM512とアルギニンの併用経口投与※によって腸内プトレッシン(ポリアミンの一種)は濃度を高めているということがマウスにおける保険効果として報告されていました。しかし、今回の研究によりその信頼性はさらに高まっています。

※経口投与 口から薬などを投与する方法

[2]今回の研究で明らかになった機能性物質ポリアミンの生合成

ポリアミンが生成される一番の元となるのはビフィズス菌ですが、今回の研究でわかったことは今までビフィズス菌がつくる酸の機能として知られていた「有害菌の抑制」や「蠕動運動※の活性化」とは異なる新機能です。

※蠕動運動 動物の消化管の運動のことで、蠕形動物の移動運動のように筋肉の収縮波を伴ううごめくような運動のこと。

ハイブリット・ポリアミン生合成機構によってつくられるプトレッシン(ポリアミンの一種)

ポリアミンは以下の通りに生成されます。

1. ビフィズス菌などの酸生成細菌が産出した乳酸等が腸内環境で酸性化し、Ph※が低下。
2. 耐酸性機構を保有する腸内細菌(大腸菌など)はアルギニン※を吸収、Phを中性に保ち、アグマチン※を放出。
3. 放出されたアグマチンはエネルギー(ATP)を保有するエネルギー産生機構が吸収し作動
4. エネルギー産出機構がプトレッシンを産出しポリアミン濃度が上昇

※Ph 酸性・中性・アルカリ性の度合を表す単位。低いほど酸性である。
※アルギニン アミノ酸の一種
※アグマチン アルギニンの脱炭酸化生成物

[3]ハイブリット・ポリアミン生合成機構を活かせる食品

ビフィズス菌を含むもの

ビフィズス菌はポリアミンを生成するもとになるものであり、その他にもビタミンをつくる・免疫力の向上・アレルギーの改善などの効果があります。ビフィズス菌のなかでも特に有効的なものはオリゴ糖であり、主に豆製品やはちみつに含まれます。ビフィズス菌自体はヨーグルトにも含まれますが、すべてに含まれているとは限らないので注意しましょう。

アルギニンを含むもの

アルギニンは主に肉類、魚介類、豆類に含まれます。アミノ酸の一種なので栄養として欠かせないものであり、成長ホルモンの促進や血行促進の効果が期待できます。

[4]機能性物質ポリアミンを知って疾患予防をしよう

いかがでしたでしょうか。ポリアミンには上記の通り、疾患予防や寿命延伸の効果が期待できます。今回そのポリアミンの生成経路が判明したのを機会に食生活にポリアミンを意識してみてはどうでしょう。



出典:PR TIMES 個々の腸内細菌の生き残り戦略が組み合わさることで、機能性物質ポリアミンが産生されていることを発見~ポリアミンで予防・軽減が期待される疾患(心血管疾患など)への応用が期待される~

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