【医師監修】低体温の改善策5選!筋トレ運動や食べ物・お風呂を見直して不調のない体を維持しよう

皆さんはご自身の基礎体温が何度か把握していますか?病気でもしなければ熱を測る機会はなかなかないものです。今回は人間にとって体温がとても大切だという話をさせていただきます。ぜひ、自分の体温を測ってみてください。

【監修】前山美千代 先生(一般内科医)

低体温とは

低体温という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。低体温とはどのような状態のことをいうのでしょうか。また、低体温になる原因はどのようなものがあるのでしょうか。

低体温とは何度のこと?

TERUMOが行った10歳から50歳前後の健康な男女3000人以上を対象にした、実測で30分測ったときの体温の平均値の調査結果は、36.89℃±0.34℃(ワキ下検温)になります。つまり36.6℃から37.2℃の間であれば普通です。この温度が健康を維持していくうえで最適な体温であるとされています。

自分の平均体温について更に詳しく知りたい方は、こちらの平熱の正しい測り方の記事も参考にしてみてくださいね。

【医師監修】平熱を上げると免疫力が上がる?その理由と効果的に体温を上げる3つの方法
自分の平熱を知っていますか?そして、体温と免疫力がとても密接な関係があることをご存知でしょうか。私達の体に存在する免疫とはどういう働きをして、体温とどんな関係があるのか、ご説明していきます。

しかし、50年前に比べ現代人の多くは35度台と低体温傾向にあり、大人から子供まで36度以下のいわゆる「低体温」の人が増えてきています。
 

低体温になる原因は?

運動不足

低体温の原因の約9割が運動不足による筋肉量の低下といわれています。私たち人間は、さまざまな文明の利器を発明し、生活が便利になりました。しかし、生活環境が、自然から離れ、体を動かさない生活になりました。家事をするときは、全自動洗濯機や掃除機、皿洗い機などがあってとても便利になっています。電子レンジで簡単に調理が出来たりします。

昔の人は洗濯機や掃除機を使わず家事をしていました。また、電車やバスの普及、駅にもエスカレーターがつくなどしてあまり動かずに移動することができます。そういった普段の生活環境からも運動不足になってきていることがうかがい知れます。

運動不足により、筋肉量が低下すると筋肉が少なくなるとともに、体温が下がり基礎代謝も下がります。基礎代謝が下がることでカロリーを消費しにくくなる体になってしまいます。

食生活の乱れ

無理なダイエットや食生活の乱れは低体温の原因になります。特に最近は朝ごはんを食べない人が増えているようですが、朝ごはんを食べることでエネルギーを補いますが、抜いてしまうと脳がしっかり働かず、集中力を欠く原因になります。睡眠中は低体温になっています。

朝起きて食事を摂ることで、体温が上がり活動しやすくなるのですが、朝食を摂らずにいると低体温のままになり体温が上がりにくい体になってしまいます。

ストレスを抱えているため

次に、過度なストレスを無くすことです。ストレス状態は血管を収縮させて体温を低下させ、悪影響を及ぼします。

低体温になるとどうなる?

低体温になってしまうと、人の体にはどんな影響があるのでしょうか。

免疫力が落ちる

私達のまわりには、目に見えない菌がたくさんいます。その菌から体を守ってくれるのが免疫力です。免疫は体中を流れ、パトロールします。そして異常を見つけたら病原体をやっつけてくれます。免疫が活発に活動することで私達を病気などから守ってくれるのです。

しかし、その免疫力の働きは体温が1度下がると30%働く力が落ちてしまうのです。免疫力が落ちるということは、病気にかかりやすくなるということです。このように低体温になると、自然治癒力が下がります。このことについて更に詳しく知りたい方は免疫力と基礎体温についての記事も参考にしてみてください。

【医師監修】免疫力と基礎体温って関係あるの?運動・入浴・食事を工夫して体温を上げる方法とは
一見関係ないように思える免疫力と基礎体温ですが、実は体温が1度下がると、免疫力が30%低下するといわれています。なぜ、低体温が免疫力に影響するのでしょうか。免疫力と体温との関係や体温低下の原因、日常生活の中でできる体温アップ方法などを紹介します。

基礎代謝が悪くなる

基礎代謝は体温が高ければそれだけ代謝が活発になります。体温が低いということは、代謝が悪くなるということになります。代謝が悪くなると痩せにくい体になります。

花粉症などのアレルギー症状出がやすくなる

私達の体に備わっている免疫力は細菌やウィルスなどの病原体の異物から守ってくれる働きをしています。アレルギーは体に侵入した異物に対して免疫が過剰反応を起こし、正常な細胞をも攻撃してしまうために起こります。

つまり、アレルギーとは免疫バランスの乱れから起こるのです。アレルギーが起きている時、自律神経は副交感神経に傾きます。自律神経が乱れると体温調節もうまくいかなくなり、低体温になるというわけです。低体温になると、免疫力が低下してアレルギー症状を引き起こし…というように悪循環を繰り返すことになってしまいます。
 

低体温を改善する方法

低体温になると、体に良くない影響が出ることが分かりました。では、低体温を改善して健康な体を維持するためにはどのような方法があるのでしょうか。

低体温を改善する方法

体を温める食べ物を食べる

食べ物や飲み物の中には、体を冷やすものと温めるものがあります。体を温める食べ物を意識して食べることが低体温を改善する一つの方法です。

体を温めるものとして代表的なものはショウガです。長ネギにんにくもおすすめです。肉類の中では、鶏肉羊肉が体を温める食材です。これらを組み合わせて食事に取り入れるといいですね。スープの中に鶏肉と長ネギ、ショウガを入れて煮込むと、調理法の相乗効果もあり、食材が持つ本来の味わいもぐんと引き出されます。工夫をしてぜひ毎日の食卓に使ってみてください。

筋トレ運動をする

低体温になる大きな原因は筋肉量の低下だと前述しましたが、それには運動で体の筋肉量を上げる必要があります。人間の筋肉の七割はおへそから下にあるので、スクワットなどの筋トレで足腰の筋肉を鍛えたり、「インターバル速歩」と呼ばれる1日30分のウォーキングで充分です。1回で30分歩かなくても、朝に15分、夕方に15分と2回に分けてもいいのです。

「歩く」ことで、効率よく筋肉を鍛えることができます。続けることが大切なので、無理せず自分のペースで生活の中に運動を取り入れるようにしましょう。

また、このインターバル速歩について更に詳しく知りたい方は、免疫力を高める運動についての記事も参考にしてみてください。

【医師監修】免疫力を高める運動が知りたい!1日30分のインターバル速歩でよりよい健康状態にしよう
運動はダイエットやストレス解消によいだけでなく、免疫力を高める効果も期待できます。ただし、免疫力を高めることを目的とする運動にはいくつかのポイントがあります。しっかり効果を得られるよう、免疫力を高める運動のポイントや注意点を押さえておきましょう。

お風呂にゆっくりつかる

身体の冷えを自覚している人、体温が36度以下の人には、お風呂で必ず湯船につかることを薦めています。疲れも取れ、深く眠れるようにもなります。

食生活を見直す

食生活の乱れが低体温を引き起こす原因になることがあります。朝食を食べるようにすることはもちろん、インスタント食品や嗜好品をなるべく摂らないようにして、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。旬の野菜や納豆や味噌などの発酵食品を献立の中に取り入れて意識して食べるようにしましょう。

カイロなどで体を直接温める

お風呂に浸かり、体を温める方法の他に、冬場はカイロなどを使い温める方法もあります。また、ホットヨガなどで芯から温めて体温を上げる方法もおすすめします。汗をたくさんかくことで、新陳代謝を高めることができます。そうすれば、免疫力も上がってくるのです。

低体温が改善して体温があがるとどうなる?

体温を上げる方法をご紹介いたしましたが、低体温だった人の体温が改善し、免疫力が上がることでどのような良い影響があるのでしょうか。

低体温が改善して体温があがるとどうなる?

血行が良くなり冷え性の改善

体温が上がることで、血液の流れが良くなります。血行が良くなることで内臓機能の働きが良くなります。そうなることで、冷え性の改善が期待できます。

新陳代謝があがる

私達が生きていく上で消費するエネルギーのことを基礎代謝と言います。人間は寝ている間にもエネルギーを消費しています。体の体温を保つのもエネルギーを使っているのです。体温が高いほど代謝エネルギーを消費します。ですから、体温が上がることで代謝も上がるということなのです。

記憶力の低下、認知症の予防になる

筋肉を鍛えることなどが、体にとっては体温上昇につながり、脳にとっては認知症予防となり、日常生活では事故防止につながります。体温を上げることは大事なことなのですね。

免疫力があがり風邪をひきにくい体になる

体温が上がると免疫力も上がります。免疫が病原体をやっつける力が強くなります。体温を整えて風邪などの病気になりにくい体を手に入れましょう。
 

低体温の改善が期待できる体を温める食べ物レシピ

体を温めるレシピを公開しているKIRINのレシピサイトから、いくつかご紹介いたします。

鶏むね肉の山椒チリソース煮

鶏むね肉の山椒チリソース煮

鶏肉、しょうが、にんにく、長ねぎといった体を温めてくれる食材のオンパレードです。山椒、豆板醤で体がポカポカになります。水溶き片栗粉を使うことで、冷めにくく最後まで熱々で食べることができます。お子さんがいる場合は、山椒と豆板醤を少なくするか、取り分けて味付けをするといいでしょう。

レシピ詳細 鶏むね肉の山椒チリソース煮|キリンレシピノート

根菜たっぷりオニオングラタン鍋

根菜たっぷりオニオングラタン鍋

ごぼう、れんこん、玉ねぎ、にんじんと体を温める野菜がたっぷりの鍋です。根菜のゆで汁も捨てずに使うことで、栄養も旨味もたっぷりです。バケットに乗せたチーズも体を温める食品です。熱々をふうふう言いながら食べて、体を中から温めましょう。

レシピ詳細 根菜たっぷりオニオングラタン鍋|キリンレシピノート

とろろけんちん汁

とろろけんちん汁

長芋とにんじん、ごぼうは体を温める食材です。また、味噌も体を温めるので、たくさん作って家族皆で食べましょう。とろろはすって最後に乗せます。食感が面白いけんちん汁です。好みで七味を振って食べてもおいしいです。

レシピ詳細 とろろけんちん汁|キリンレシピノート

ごぼうと鮭の甘酢あん

ごぼうと鮭の甘酢あん
ごぼう、しょうが、長ねぎという体を温める食材をふんだんに使ったおいしいいおかずです。甘酢あんを使うことで、冷めにくく温かいままおいしく食べられます。甘酢あんは好みで甘めに作ってもいいですね。

レシピ詳細 ごぼうと鮭の甘酢あん|キリンレシピノート

低体温を改善して健康な体を維持しよう

体温が低いと体に良くない影響が出ることが分かりました。冷え性にならないために、献立の中に体を温める食材を使う、買い物へ行く時に歩いて行くなど、体温が少しずつアップしていくような方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
 

前山美千代 先生前山美千代 先生(一般内科医)

<経歴>
一般内科・漢方医学科
大阪医科大学医学部医学科卒業、金沢大学大学院医薬保健学総合研究科在籍、みらい病院(一般内科・漢方医学科)勤務。
認定内科医・日本抗加齢医学会専門医・日本医師会認定産業医として、気軽に実践できて、健康と美容に役立つ情報を発信しています。

医療法人 社団 映寿会 みらい病院

女医+(じょいぷらす)所属。

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