【管理栄養士監修】バナナは免疫力があがるって本当?食べ方や熟し方でわかる健康効果を徹底解説
昔は遠足のおやつとして大人気だったバナナですが、最近では朝食のお供やパンケーキに乗せたりして食べる、おしゃれなフルーツという印象です。そんなバナナにはどんな栄養があって、食べるとどのような良い効果があるのか探っていきたいと思います。
2018年02月09日更新
【監修者:橋本彩佳さん(管理栄養士)】
記事の目次
[1]バナナと免疫力の関係性
免疫力と聞いてどんなことを思い浮かべますか?今回は、免疫力とバナナについてお話をいたします。
そもそも免疫力とは?
免疫力とは、目に見えない細菌やウイルスから体を守る力のことです。体内で発生したガン細胞を死滅させたり、身体に害を及ぼすウイルスの侵入を防ぐのが免疫です。
免疫力を高めるためにどうしたらいい?
免疫力は、ストレスや生活習慣の乱れなどで低下してしまうことがあります。免疫力が低下してしまうと、病気にかかりやすくなるなどの弊害があります。免疫力を高めるためにはどのような方法があるのでしょうか。
- 身体を温める
- 質の良い睡眠をとる
- ストレスを溜めない
- 食生活を見直す
- スクワットなどの筋トレや運動をする
お風呂はシャワーで済まさず、湯船につかりましょう。また、火を通した生姜など身体を温める食べ物を摂取しましょう。
睡眠時間をしっかり確保し、安眠できるように心がけましょう。
ストレスをためないように、趣味やスポーツなどで発散させましょう。
食べ物の中には、身体を冷やすものと温めるものがあるので、身体を温めるものを摂るようにしましょう。また、食事の内容もエネルギーとなるもの、身体を作る元となるもの、身体の機能を調整するものをバランスよく含むよう考えましょう。
スクワットなどの筋力をつける運動をして、筋肉量のアップを図りましょう。ウォーキングなどの有酸素運動もおすすめです。運動は無理せず続けることが大切です。
[2]バナナは免疫力を高める効果が期待できる食材のひとつ
バナナは免疫力を高める効果が期待できる食材です。ここでは、バナナに含まれる成分とバナナを食べた時の効能について取り上げて説明いたします。
バナナに含まれるポリフェノールには免疫力を高める作用が期待できる
バナナには優れた栄養成分が含まれていますが、中でも食物繊維とオリゴ糖に腸内の環境を整える働きがあるため、便秘解消が期待されます。また、カリウムは高血圧の予防やむくみ防止を助けてくれます。
そして、バナナに含まれているポリフェノールには強い抗酸化作用があります。これには免疫力を高める効果が期待できるので、生活習慣病の予防になります。
免疫力を高めるバナナの効能
- 免疫力強化
- スタミナ源
- 便秘解消
- ダイエット効果
- 集中力を高める
バナナに含まれるポリフェノールには、生活習慣病を予防してくれる効果があり、カリウムは動脈硬化や高血圧の予防といった免疫力効果が期待できます。バナナを食べて免疫力を高め、病気にかかりにくい体を作りましょう。
テレビでマラソンを観ていた時、走っているランナーにバナナを渡すシーンがありました。また、オリンピックに出場したスポーツ選手が競技の前にバナナを食べている、というシーンも観たことがあります。バナナはスポーツ選手になぜ好まれているのでしょうか。
バナナに含まれる糖質は多種類なため、消化吸収にかかる時間がそれぞれで違います。そのため一定の時間、脳や体にエネルギーを供給してくれます。スポーツをするときなど、バナナを食べておくとスタミナ源となってくれるため、おすすめなのです。
バナナに含まれるオリゴ糖は、他の糖類に比べて消化されない性質があるので、善玉菌のエサとなり、腸まで届いて腸内環境を改善してくれます。便秘などを改善して腸の健康な働きを保ってくれます。
少し前に「朝バナナダイエット」というダイエット方法が大人気になって、スーパーからバナナが消えたという社会現象がありました。バナナがダイエットにいいというのは本当なのでしょうか。
バナナには、葉酸や脂肪燃焼を促進させるビタミンB群がバランスよく含まれています。食べ過ぎは禁物ですが、脂肪燃焼を促進してくれるバナナはダイエットの嬉しい味方なのです。適度な運動も取り入れてダイエットに取り組めば、効果が出るかもしれませんね。
バナナに含まれるセロトニンには、脳の働きを活性化させる働きがあります。そして、セロトニンには集中力を高める働きもあるため、試験の日の朝などにバナナを食べていくといいかもしれません。
最近は、朝食を食べないで学校へ行くという子もいるそうです。朝食を食べずに行くと、脳が働く時に使う栄養が欠乏し集中力に欠けてしまいます。手軽に食べることができるバナナを食べて集中力を高めましょう。
[3]バナナの熟し方で健康効果が違う?
実は、バナナは熟し方で健康効果が違います。それぞれの効果をご紹介いたします。
完熟バナナ
黒い斑点が出始めた完熟バナナには、リン脂質という成分が含まれています。これには免疫力を高める作用があります。また、リン脂質は体内に入ると胃の粘膜に吸着して、酸の攻撃から守ります。胃潰瘍を予防することもできるため、ストレスを抱えている人や胃を守りたい人は、完熟バナナを食べることをおすすめします。
程よく熟したバナナ
程よく熟したバナナは、完熟バナナや青バナナと比べると一番栄養価が高く、ビタミンやミネラルが多いとされています。ブドウ糖や果糖のバランスがよく、即効性と持久制のエネルギーの元となるため、運動をする人や虚弱体質の人に最適です。また、疲労回復のビタミンも含まれているので、疲れている人にもおすすめです。
青いバナナ
青いバナナには食物繊維と似たような作用をもつ、レジスタントスターチというでんぷん質が多く含まれています。青バナナには元々腸内環境を整える、フラクトオリゴ糖という成分が含まれているので、便秘解消にはおすすめです。
また、青バナナは熟しているバナナに比べると噛みごたえがあるため、柔らかいバナナよりも満腹感を得られます。そのためダイエットには適しているとされています。
[4]免疫力アップが期待できるバナナのレシピ
免疫力を高めてくれるバナナですが、食べ方次第で更に免疫力をアップさせることが期待できます。その方法をご紹介いたします。
ホットバナナで免疫力アップ
バナナにはオリゴ糖が含まれています。オリゴ糖は、腸内環境を整えるビフィズス菌を増やす働きがあります。バナナを温めて食べることによって、熱が腸へと伝わり体を温めてくれます。寝起きの体温が低下している時にホットバナナを食べると、腸が活性化し、便秘の解消が期待できます。また、バナナは温めることで糖度が20%アップします。
*ホットバナナの作り方
- 電子レンジの場合
- フライパンの場合
皮をむいたバナナを電子レンジ(600W)で30~40秒温める
フライパンで約1分、少し焼き目がつくくらい焼く
バナナに含まれているポリフェノールは、オリーブオイルを入れることでさらに抗酸化作用が高まるので、肌の老化防止に試してみてください。
バナナとヨーグルトを合わせて免疫力をあげよう
バナナと同じように、ヨーグルトにも免疫力を上げる効果があります。このことについて更に詳しく知りたい方はヨーグルトと免疫力、更に効果が期待できるカスピ海ヨーグルトの効果についての記事も参考にしてみてください。
食物繊維を含むバナナと乳酸菌を含むヨーグルトを一緒に食べることで、整腸作用が高まるのです。バナナに含まれるマグネシウムは、ヨーグルトに含まれるカルシウムの吸収を助けます。
また、ヨーグルトとバナナを一緒に摂ることで骨の形成を促進します。バナナとヨーグルトは味の相性もいいので、おいしく食べられて免疫力を高める抜群の組み合わせなのです。
下記のサイトでは、バナナを美味しく食べるレシピを公開しています。参考にして作ってみてはいかがでしょうか。
⇒スミフル 公式ホームページ
[5]おいしくバナナを食べて免疫力をあげよう
ホットバナナやヨーグルトと組み合わせて食べることで免疫力を高める効果が強まることが分かりました。バナナを食べて免疫力を上げ、病気になりにくい体を手に入れましょう。