免疫力と運動

【医師監修】ウォーキングで免疫力を上げる方法!1日30分のインターバル速歩で健康な体を手に入れよう

健康のためにウォーキングを日課にしているという人は多いでしょう。しかし、足腰が悪くなく通常の生活を送っているような人はただ歩いているだけの軽い運動ではほとんど効果はでません。やはり運動の健康効果を最大限得るためには適切な強さの運動が必要です。また、それは免疫力を高めることにもつながります。そこで、ただ歩くのではないインターバル速歩で免疫力を高めましょう。

2018年06月13日更新

眞鍋憲正 先生 (医師)

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[1]免疫力と運動・ウォーキングとの関係性は?

そもそも免疫力とは何でしょうか。運動とどんな関係があるのでしょうか。

免疫とは

免疫はもともと人間の体に備わっているもので、体に入ってきた細菌やウィルス、身体の中にできた異常な細胞(がん細胞)を退治してくれる力のことです。この免疫のおかげで私達は感染症やがんなどさまざまな病気が発症してしまうことを防いでいます。また、もしもそれらの病気になったとしても免疫がたたかうことで重症にならないようになっています。なので、この免疫の力を高めることで私達の体をより健康を保つことができるのです。

免疫力を上げるために日常でできる3つの習慣

では、免疫力を高めるためにはどんなことをしたらいいのでしょうか。

  • 食生活を見直す


  • 不規則な食生活やインスタント食品ばかり食べている食生活では、栄養が偏ってしまい免疫力が低下してしまう恐れがあります。最近は朝食を食べない人が多いようですが、朝食は大切です。朝食を抜いてしまうことで、その分の一日に必要な栄養を昼食や夕食に摂らねばならず、結局必要分がとれなかったり、かえって無理にとろうとして過食になってしまったりする可能性があります。きちんとバランスのよい食生活を心掛けるようにしましょう。

  • 質の良い睡眠をとる


  • 睡眠不足は健康に悪影響を及ぼします。免疫力を高めるためには夜更かしはせず適切な時間に就寝をすることが理想です。また、不安なことやストレスが多いと睡眠の質を落としてしまうこともあるため、できるだけストレスをへらす生活を心がけ、適度にストレスを発散するようにしましょう。日中の運動は適度な疲労を身体にもたらすため、睡眠の質をよくするだけでなく、ストレスの発散法としても適切です。

  • 「適度」な運動をする

  • 「適度」な運動は免疫力アップだけでなく健康効果をもたらすことが期待できます。しかし、よくありがちなのは、だらだらと歩いているだけで息もあがらず汗もかかないで運動をしていると思いこんでしまっていること。それではせっかくの運動の効果も十分に発揮されません。またかえって、やる気がありすぎて身体がへとへとになるまで運動をしてしまうことも免疫力を落としてしまいます。

    それでは「適度」な運動とはどのくらいの強度で、どのくらいの時間やるのがいいのでしょうか?
    実際には、アメリカのスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインによると、健常な成人においては週5日中等度の強さの運動を1日30分程度続けることが健康維持には必要とされています。しかし、この中等度の強さの運動というのは人によって違います。それは人それぞれ持っている体力が違うからです。そこで理想を言えば近くのジムやスポーツセンターなどで自分の体力測定をしてもらい、自分にあった運動の強さを決めるのが一番です。

    しかし、そうした施設に通って測定をすることがどうしても難しい場合は、心拍測定計などをもちいて自分の運動時の心拍数を基準にしたり(目標心拍数;{(220-年齢)-安静時心拍数}x中等度運動強度:60-70%+安静時心拍数)、自分の運動をした時の感覚をたよりにする方法(ボルグ・スケール;ややきついと感じる程度がよいとされる)があります。
    ただし、これらの手法は自分の体調や持病、感覚に頼っているため実際には必要な運動量に達していないこともあります。なので、ぜひ一度はご自身の体力を測定するようにしましょう。

[2]免疫力をあげる効果が期待できるウォーキング「インターバル速歩」

免疫力を上げるために手軽に出来るインターバル速歩について取り上げてみます。どのくらいの時間を歩いたらいいのか、歩き方のコツなどはあるのかをご紹介していきます。

免疫力をあげるには1日30分のウォーキング「インターバル速歩」

インターバル速歩とは信州大学大学院スポーツ医科学講座で科学的に開発された運動方法です。この運動は「ややきつい」と感じる早歩きを3分間、ゆっくりと歩くのを3分間、行います。これを1セットとして5セット繰り返すと30分になります。また同時に同講座で独自に開発された携帯型のカロリー計をつけることで、自分の運動強度が適切かどうかを確かめることができるのです。この運動は科学的根拠に基づいて作られているので、1日30分、週に4回以上やることで血圧や血糖値が下がり生活習慣病の指標が改善されたり、慢性炎症が抑制されたりとさまざまな効果が証明されています。

一方で、この運動と比較をした際にただ歩いただけのグループではこれらの健康増進効果は得られませんでした。やはり、ややきついと感じる程度の運動の強さが必要なのです。ただ歩いて運動をしているよ!と思うのは改めないといけないですね。

このインターバル速歩は週に4回以上、1日30分以上の習慣化するのが理想ですが、運動に慣れていない人の場合だと、最初はきついと感じるかもしれません。その場合は、無理せず10分、20分と始めて少しずつ歩く時間を延ばしていきましょう。逆に、早歩きではきつくないという人は早歩きの部分をジョギングにしてもいいです。

この運動のメリットは、通勤や通学などの間にもでき、時間や場所を選ばずに自分のペースで行えるので、忙しい人でも取り入れやすいということです。10分を1日3回、15分を2回と時間を分けて歩いても構いません。一度にたくさんではなく、少しずつやって長く続けることが大切なのです。ひざに痛みがある人は、無理に続けると関節を痛めてしまう恐れがあるので注意が必要です。水中であれば、浮力の効果によってひざへの負担が軽減されるだけでなく、少しきついと感じる陸上の運動も楽にできるのでおすすめです。

最近ではいろいろな自治体や団体がこの運動をとりいれた健康事業を行っているところが増えています。興味をもたれたら自分の自治体や下記のサイトへぜひ問い合わせてみてください。

参考サイト:NPO法人 熟年体育大学リサーチセンター

ウォーキングは姿勢や速度が大切

インターバル速歩をする時の姿勢は、背筋を伸ばして胸を張り顎を引きます。少しお腹をへこませて肩の力を抜きましょう。歩幅は普段歩く時よりは大きくとって、腕をしっかり振って歩きます。足の着地はかかとからで、足の指の付け根を最後に上げるようなイメージで歩きを進めます。
心肺機能を高めるために呼吸も大事です。代謝を高めるために、腹式呼吸で新鮮な空気を全身に送り込みましょう。速度は個人差がありますが、無理に速く歩こうとして息が乱れたり、姿勢が崩れるようなことがないようにしてください。

[3]ウォーキングや運動で免疫力が上がるとどんな効果が期待できる?

適切な運動をすることで免疫力が高まると、体の外から入ってきた細菌やウィルスだけでなく体の内側に発生した異常な細胞などを退治してくれ、私達は病気になりにくい体を手に入れることができます。

[4]生活の中にウォーキングを取り入れて免疫力を上げよう

1日に30分以上運動しなければという風に聞くと、毎日そんなことできるのだろうか?と感じたり、忙しい生活の中で運動の時間を確保することが難しいと感じたりする人がいることでしょう。
しかし、通勤や買い物の際に車で行っていたのを、毎日歩いて行くようにするなど生活の中で工夫すると無理なく継続的に行えるようになります。先ほど紹介したインターバル速歩をとりいれるのも一つの手ですね。大切なのは続けることですので、少なくても少しずつ習慣化することが大切です。

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