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【管理栄養士監修】めかぶの栄養成分には嬉しい効果がある!?体内・髪の毛・肌に良い理由とは

めかぶはネバネバしているのが特徴の海藻です。わかめとは違ってつるつるした食感がするので、それがたまらないという人もいます。納豆に混ぜてネバネバを楽しむ食べ方や、生卵を落として熱々のご飯にかけるという食べ方もおすすめです。このめかぶの栄養と効能はどのようなものなのでしょうか。

2018年02月21日更新

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1]めかぶとは?

めかぶとは、わかめの根元部分の厚いひだ状の折り重なっているところを指します。めかぶはわかめの生殖細胞が集まっているところで、栄養素が凝縮されています。めかぶの色は茶褐色ですが、90℃以上のお湯で茹でるときれいな緑色に色が変わります。これは褐色の色素が壊れるからです。強いねばりと歯ごたえが特徴のめかぶは、酢の物などとして食べられています。

めかぶの歴史を知ろう

めかぶは大宝律令ができた時代の税を納める令である「賦役令(ぶやくりょう)」の中に、税として納める海藻のとして「マナカシ」と記載があります。マナカシとは、その頃のめかぶの呼び方です。めかぶは古くから、健康によいとされていて民間薬として使われていました。

日本は海に囲まれていて、めかぶは海からの恵みとして重宝されていました。めかぶの養殖は1965年頃から盛んになってきました。養殖のめかぶは天然のものよりは値段が安くなっています。

めかぶの生産地とは

めかぶの生産地は有名なのは、潮の流れが激しい鳴門海峡や三陸外海南部のものです。北海道西部から九州までと幅広い地域で生産されていて、2~4月前半に採集し、新めかぶとして売り出されるのは4月半ば以降となります。

[2]めかぶの栄養成分と効能・効果

めかぶは髪の毛や免疫力向上にいい栄養が盛りだくさん!?【フコイダン】

めかぶのネバネバ成分は、フコイダンといいます。フコイダンには身体に嬉しい効能がたくさんあります。

  • 免疫力の向上
  • 私たちの身体の中にウィルスなどの異物が侵入してきた時に、白血球である「マクロファージ」が身体に良いものか悪いものかを判断します。そして「マクロファージ」が異物の侵入を、ヘルパーT細胞という体内の免疫機能の指揮をとる細胞に伝えます。

    ヘルパーT細胞は、異物を排除するようにキラー細胞にウィルスに感染した細胞を破壊させ、「NK(ナチュラルキラー)細胞」に腫瘍細胞などをやっつけるように指示を出します。この3つの細胞の働きによって、体内に異物を侵入させないことように免疫機能が働くのです。そして、フコイダンにはこの免疫細胞を活性化させる働きが期待できます。

  • 髪の毛によい!育毛効果
  • ネバネバ成分であるフコイダンには毛母細胞を活性化させ、髪を生やすための新陳代謝が正常に行われ健康できれいな髪を作る働きがあります。また、めかぶが含むアルギン酸には傷んだ髪のキューティクルを補修する効果があると言われていて、めかぶを使用したシャンプーを使うと髪の毛によい効果が期待されます。

  • ピロリ菌退治
  • ピロリ菌とは、正式名称を「ヘリコバクターピロリ菌」と言います。感染経路は食べ物や飲み物からの経口感染がほとんどです。感染している人は、子どもの頃に感染した人で、50歳以上の約80%の人はピロリ菌を保菌していると言われます。その理由は、衛生環境が十分に整っていなかった時代に感染したと考えられるからです。フコイダンには、ピロリ菌が胃壁に付着するのを防ぎ、胃炎や胃潰瘍の予防する働きがあります。

めかぶは6つの効果が期待されている【アルギン酸】

  • コレステロールを下げる
  • アルギン酸は食物繊維の一種です。アルギン酸には、一緒に摂取した食べ物の中にあるコレステロールを包み込んで、それを身体の外に排出する働きがあります。この働きのおかげで腸内のコレステロール吸収が防げ、さらに血中コレステロール値が下がるのです。

  • アンモニアを排出して体臭改善
  • めかぶに含まれるアルギン酸には、アンモニアを包み込んで体外へ排出するという働きがあります。アンモニアは体臭の原因になる成分なので、アルギン酸には体臭を改善する働きがあるのです。また、アルギン酸には唾液の分泌を促進させる働きがあり、口内最近の繁殖を抑えて口臭を予防します。めかぶを食べることにより、体臭・口臭の予防や改善効果が期待できます。

  • 成長ホルモン促進
  • 成長ホルモンとは、脳下垂体から分泌されるホルモンで、病気への抵抗力を高める働きや身体の傷を早く治す効果があります。他にも食欲を抑える働きがあるので、食欲抑制剤に利用されたり、脂肪の代謝を促進したり、筋肉を増強させる効果が期待されています。アルギン酸にはこの成長ホルモンの分泌を促進させる働きがあります。

  • 腸内環境改善
  • 食物繊維には腸内の環境を改善する働きがあります。腸内の不要なものを吸着して排出してくれるため、腸内の動きを促進してくれます。そのため、便秘の解消に効果的です。

  • 血流改善
  • 体循環や腎循環、また血圧の調整には一酸化窒素が大きく関わり、重要な働きをしています。アルギン酸には、この一酸化炭素を体内で作る出す働きがあります。一酸化窒素には血管を拡張させる働きがあり、その働きのおかげで血流がスムーズになります。そのため、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの予防が期待されます。

  • 肌を保湿する効果
  • アルギン酸には乾燥肌を防ぐ効果があります。乾燥肌とは、角質層の水分が足りなくなっている状態のことをいいます。肌は角質層、表皮層、真皮層に分かれています。角質層はNMF(Natural Moisturizing Factor)という天然保湿成分により保湿されます。このNMFは約40%がアミノ酸で、アルギン酸には角質層を保湿するという効果があるため、めかぶを摂取することで肌の保湿効果が期待できます。

めかぶには血栓予防効果が期待できる栄養素がある【フコステロール】

  • コレステロールを下げる
  • アルギン酸にはコレステロールを下げる働きがありますが、フコステロールにもコレステロールを下げる働きがあります。

めかぶには成長期にたくさん摂取したい栄養素がある!?【ヨウ素】

  • 基礎代謝を活溌にし成長促進
  • ヨウ素という成分は、身体の中に吸収されるとトリヨードチロキシンや、タンパク質の合成や酵素の働きに関係するとされるホルモンであるチロキシンの材料になります。また、ヨウ素には基礎代謝を促し、酵素消費量を増やすなど細胞の新陳代謝を活溌にする働きがあります。成長期の発育を促進し、成人には基礎代謝を促して疲れをとったり、肌をキレイにする働きがあります。

  • 白髪予防・改善
  • めかぶに含まれるヨウ素には、ホルモンバランスを整えて代謝を促す働きがあります。髪の毛を健康に保ち、髪を黒くする成分であるメラノサイトに働きかけて白髪の予防、改善に効果が期待できます。

めかぶには骨を丈夫にしてくれる栄養素がある【カルシウム】

  • 骨粗鬆症予防
  • 人の骨は新しい骨をつくる「骨形成」と、骨が古くなったらそれを壊す「骨吸収」を毎日繰り返しています。骨形成と骨吸収をバランスよく繰り返すことで、毎日骨は生まれ変わっているのです。しかし、そのバランスが崩れて骨吸収ばかりされてしまい、骨形成が追いつかなくなってしまうとカルシウムが減っていき、すかすかのスポンジのような骨になってしまいます。これを骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と言います。

    カルシウムが不足する状態が続くことで、骨から血液中へカルシウムが過剰に溶け出してしまいます。その余分なカルシウムが、血管の内側に溜まってしまう場合があります。この状態になると、高血圧や動脈硬化の原因になることがあるのです。

    めかぶにはカルシウムが含まれていて、この骨粗鬆症を予防する働きがあります。カルシウムは私たちの身体の骨や歯を作る必須ミネラルです。このミネラルは、人間の身体に一番多く存在するというミネラルです。また、カルシウムは神経の働きに影響を与え、興奮や緊張をほぐす役割をすることで、イライラを抑えてストレスを解消するのに役立ちます。

    他にも、カルシウムは血液を固めて傷口を治す働きや、神経の働きや筋肉の運動に作用しています。カルシウムの吸収を助けるためにはビタミンDを摂取することや、カルシウムの取り込みを助けるビタミンKを一緒に摂取することをおすすめします。

[3]めかぶの栄養を摂取するときの注意点

めかぶを食べ過ぎると甲状腺の働きを低下させる

めかぶやわかめなどの海藻類には、ヨウ素というミネラル成分が含まれています。ヨウ素とは甲状腺ホルモンを合成するために必要な栄養素で、この甲状腺ホルモンはお腹の中の赤ちゃんの骨や脳の発達にも必要な栄養素です。そのため、妊婦さんのヨウ素の摂取が足りないとお腹の中の赤ちゃんが甲状腺の機能障害を引き起こしてしまう場合があります。そのようなことにならないように、妊娠中にはめかぶやわかめなどを食べてヨウ素を取り入れることが大切です。

しかし、その一方で妊娠中や授乳中にヨウ素を摂りすぎると、赤ちゃんの甲状腺に異常をきたす可能性があるとされています。

1日に摂取すると良いめかぶの量は?

1日に摂取するといいという適量は、妊娠中の女性ではヨウ素の推奨量は2.2㎎です。めかぶ1パック(50g)に含まれるヨウ素はだいたい0.195㎎なので、1~2パックで充分です。

めかぶはお腹が緩くなる人もいる

めかぶに含まれる食物繊維は、摂りすぎるとお腹がゆるくなってしまう場合があります。めかぶに含まれる水溶性の食物繊維は、過敏性腸症候群の人にはよい効果があります。しかし、摂りすぎないように注意しましょう。

[4]めかぶは栄養のある食材!バランスよく食べて健康になろう

めかぶには、免疫力を高める働きなどの嬉しい効果がたくさんあります。海藻なのでカロリーを気にする必要もありませんし、ヘルシーでスーパーなどで買って、調理せずにすぐに食べられる手軽さも嬉しいポイントです。妊娠中はヨウ素の摂取量に注意が必要ですが、よっぽどのことがない限り過剰摂取になるようなことはまずないでしょう。

めかぶが苦手な人は、納豆と混ぜてみたり味噌汁に入れるなどして食べやすいように工夫してみるといいですね。

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