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【管理栄養士監修】柿の栄養成分と効能は?美容や便秘改善に期待できる柿も食べ過ぎに注意しよう

秋が深まると、スーパーや八百屋に並ぶ果物が多くなります。梨やブドウ、そして柿などです。柿は日本に昔からある果物です。その土地の風土に合った品種ができていて、柿の品種は1,000種類以上もあると言われています。では、柿にはどのような栄養が含まれているのでしょうか。

2018年02月28日更新

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1]秋が旬の柿について詳しく知ろう

柿とは、9~12月に旬を迎えるカキノキ科カキノキ属に属する果物です。
「柿」という漢字は日本の国字で、柿は日本に古くからありました。縄文・弥生時代には柿はあったようです。また、「古事記」や「日本書紀」の書物には、柿のことが書かれています。このことから、奈良時代には一般的に人々に食べられていたと考えられています。このように、柿は日本の風土に根付いた果物で日本の代表的な果物です。

[2]柿に含まれる栄養成分と効能

柿の栄養【ビタミンC】嬉しい美容効果や風邪予防が期待できる!?

  • 女性に嬉しい美肌効果
  • 柿には豊富なビタミンCが含まれています。柿を1つ食べれば1日の必要量が補える、と言われているほどの含有量です。ビタミンCには抗酸化作用があり、細胞の酸化を防いでくれます。その働きで肌のシミやそばかすの予防が期待できます。

    また、ビタミンCは、シワやたるみを防ぎ美肌効果が期待できる嬉しい栄養素です。そして、柿の葉茶というお茶が市販されていますが、柿の葉には実よりも多くのビタミンCが含まれています。柿は実だけではなく、葉からも栄養が得られるのです。

  • 免疫力向上
  • ビタミンCには、血液中の白血球を助け、私たちの身体の中に侵入してきたウィルスや細菌を退治する働きがあります。そして、ビタミンCは白血球の働きを助けるだけではなく、ビタミンC自身もウィルスや細菌を撃退する力があります。柿には免疫力を高めて、風邪や病気になりにくい身体を作る効果が期待できます。

柿の栄養【βカロテン】

  • 身体の抵抗力を高める
  • ビタミンCと同じ強い抗酸化作用を持っているβカロテンは、ビタミンCと一緒に摂ることで相乗効果が期待できます。ビタミンCと同じように肌をキレイにしてくれ、シワやたるみを予防してくれる美肌効果が期待できる成分です。また、干し柿は生柿の約2倍ものβカロテンを含んでいます。

柿の栄養【ペクチン(食物繊維)】干し柿で便秘改善が期待できる

  • 腸内環境の改善
  • ペクチンとは食物繊維のことです。食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種類のものがあります。柿に含まれているペクチンは水溶性の食物繊維です。これにはコレステロールの吸収を抑える効果があるため、ダイエットに効果が期待できます。
    生柿に比べ、干し柿はこのペクチンが豊富に含まれているので、有害物質を排泄する効果腸内環境の改善生活習慣病便秘解消の予防に効果が期待されます。

  • コレステロールを下げる
  • ペクチンには、胆汁酸や食べ物からコレステロールが吸収されることを防ぐ働きがあります。その働きにより、コレステロールを下げてくれるという効果がペクチンには期待されます。動脈硬化や高血圧の予防にはコレステロールの数値が下がることが有効なのです。

  • 疲労回復効果
  • 腸内の環境を整えて栄養を吸収しやすい環境を作ることができ、栄養の吸収を無駄なくできるため、疲労回復効果にも期待ができます。

柿の栄養【タンニン】アルコール分解をする働きがある

  • 二日酔いに効果的
  • 柿の渋みの成分であるタンニンは、ポリフェノールの一種です。渋柿を食べた時に渋いと感じるのは、柿に水溶性のタンニンがあるからです。渋柿は渋さを感じますが、甘柿は渋味を感じません。甘柿はタンニンの成分が水溶性から不溶性に変化しているので渋味が感じられないのです。

    タンニン系ポリフェノールのシブオールという成分にはアルコールを分解する働きがあり、ビタミンCと一緒に働くことでこの働きと排出が促進されます。また、利尿作用のあるカリウムも豊富に含まれているので二日酔いへの効果を期待できるのです。

  • コレステロール値を下げる
  • 柿に含まれるタンニンには、血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑えて血液をキレイにしてくれる働きがあります。血液の中に悪玉コレステロールが増えると、脂質が血管の壁に張り付いてしまいます。こうなると血管が狭くなって高血圧を引き起こすことになり、脳卒中や動脈硬化の原因となってしまいます。

    タンニンには、この脳卒中や動脈硬化の予防してくれる効果が期待できます。また、血行がよくなると酸素や栄養が身体全体へ行き渡るので、新陳代謝が促されて老廃物が取り除かれるのです。

柿の栄養【カリウム】むくみ予防が期待できる

  • むくみ予防
  • 柿にはカリウムが豊富に含まれています。私たちの身体の細胞内液には、ナトリウムとカリウムの濃度を一定に保って存在しています。しかし、カリウムの不足やナトリウムを摂り過ぎるということがあると、バランスが悪くなってしまうことがあります。バランスが悪くなるとナトリウムの濃度を下げるため、細胞内に水分を取り入れます。

    こうなると水分で血管の壁が膨れて血圧が高くなります。リンパ液や組織液が薄められてむくみの原因になります。カリウムを摂取することでむくみを予防する効果が期待できます。

[3]柿は栄養豊富な果物!正しい食べ方や注意したいポイントを理解しよう

柿は消化が悪いので食べ過ぎると胃腸に負担をかけることもある

基本的に果物は、1日1個を食べるとちょうどいいと言われています。柿の場合も同じです。柿を食べ過ぎるとお腹を壊してしまう人がいます。柿は消化の悪い果物であるので、食べすぎは胃腸に負担がかかってしまい、人によっては腹痛や吐き気を引き起こしてしまうこともあります。

また、過剰摂取してしまうと、柿に含まれているタンニンやペクチンによって下痢をしたり、便秘をしてしまうことがあります。適度な量なら身体にはいいですが、過剰摂取は避けたほうがいいということですね。

柿は果物の中ではカロリーが高いのでダイエットには不向き

柿のカロリーは中くらいのもので、1個120キロカロリーほどです。桃は76キロカロリーほど、みかんは34キロカロリー、梨は46キロカロリーほどです。こう比べてみると、果物の中ではカロリーが高い方だということが分かります。
といっても食べすぎない限りは柿を食べて太るということはありませんが、カロリーを意識して食べたほうがいいでしょう。

食べ過ぎ注意!妊婦さんは柿の栄養や糖質が悪影響を及ぼす恐れもある

  • 柿は身体を冷やす食べ物である
  • 妊婦が柿を食べすぎないほうがいいと言われる理由は、柿が身体を冷やす食べ物だということからです。妊娠中は特に、身体を冷やさないように気をつけなければなりません。

  • 下痢や便秘になることがある
  • 妊娠中は便秘になりやすいのですが、柿を食べすぎても便秘や下痢になることがあります。妊娠中にお腹に力を入れるようなことは避けたいので、柿の食べすぎには注意が必要です。

  • 鉄分の吸収を阻止してしまう
  • 柿に含まれるタンニンは、鉄分の吸収を阻止してしまう働きがあります。妊娠中は鉄分が不足しがちで貧血気味になる人も多いのですが、タンニンを摂取しすぎることでますます鉄分が不足してしまうので、柿の食べすぎは控えたほうがいいでしょう。

  • 妊娠糖尿病が怖い
  • 柿は血糖値があがりにくい果物でありますが、食べ過ぎると糖分の摂りすぎで血糖値が上がります。もともと血糖値が高めの人は特に、糖分を控えるほうがいいでしょう。

[4]柿は栄養豊富だけど食べ過ぎには注意しよう

柿は食べすぎなければ、ビタミンCや食物繊維が入った身体にいい食べ物です。美肌効果や免疫力の向上が期待でき、便秘の解消など嬉しい効果がたくさんです。

昔のことわざに「柿が赤くなれば医者が青くなる」というものがあります。秋になると、柿をはじめ栄養が豊富な果物が多くなってきます。柿に含まれる栄養成分のおかげで病気になる人が少ないので医者いらずになり、医者の生計が立たなくなるという意味です。このようなことわざができるほど、柿には栄養が豊富なのです。

この冬は柿を食べて、医者いらずの身体にしましょう!

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