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【管理栄養士監修】きのこの栄養や効果とは?効率的な調理法や食べ方・レシピを知ろう

秋の味覚として知られているきのこですが、ほぼ一年中通して食べることができます。鍋料理やスープなど様々な料理に引っ張りだこなきのこには、豊富な栄養素が含まれています。そこで、今回はきのこの知られざる栄養素についてご紹介します。また、きのこを調理する際のポイントも合わせてご覧ください。

2018年03月01日更新

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1] 秋の旬!きのこに含まれている栄養素や期待できる効果とは?

一年中通して食べられることの多いきのこは、様々な種類があります。しいたけやエリンギ、マツタケやえのきなど一般的なものから、あまり流通していないものまで様々です。そんなきのこですが、一体どのような栄養素が含まれているのでしょうか?

きのこの栄養【ビタミンD】

きのこには、ビタミンDが含まれています。ビタミンDとは、主に骨と免疫に働きかけてくれる成分です。具体的にいうと、カルシウムの吸収の働きをよくしてくれたり、インフルエンザの予防をしてくれたりします。最近では、がんの予防にも効果が期待できるとされており医療界で期待が高まっています。

ビタミンDが不足してしまうと、骨粗鬆症や腎障害になってしまう恐れがあるので日常的に摂取したい成分です。しかし、妊娠中にビタミンDを過剰摂取してしまうと、嘔吐や下痢、胎児の歯に異常をきたす恐れがあると指摘されています。

きのこの栄養【エリタデニン】

エリタデニンとは、しいたけに含まれている成分です。エリタデニンを摂取すると、血液中の悪玉コレステロールを下げ、善玉コレステロールを高めてくれるといわれています。血圧を下げる効果が期待できるとされていますので、気になっている人は積極的にしいたけを食べるといいでしょう。

きのこの栄養【食物繊維】

様々なきのこに食物繊維が含まれています。食物繊維は、便を柔らかくして外に排出してくれたり、腸内の有害物質を吸収して外に排出してくれる効果が期待できます。
しかし、日本人は食物繊維の摂取量が少ないと言われています。これは、食生活の欧米化が進んだことが理由だとされています。食物繊維が不足してしまうと、便秘だけでなく大腸がんを発症するリスクも上がってしまいますので、日常的にきのこを摂取して食物繊維を摂取するようにしたいところです。

[2]きのこの栄養素は体にいいの?

きのこにはたくさんの栄養素が含まれていることがわかりました。しかし、きのこは元々自然と木に生えたものです。本当にきのこを食べても体に害はないの?と思っている人も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、きのこの栄養素について具体的に解説いたします。

きのこはかびの一種

きのことひらがなで書いたり、キノコとカタカナで書かれたりすることが多いですが、元は木の根っこに生えることから木の子と言われていました。野菜などは、種子から成長しますが、きのこは菌類に分類されます。そして、胞子によって繁殖します。このことから、きのこはかびに近いものと分類されています。かびときくと、嫌な気持ちになった人も多いと思います。じめじめした場所で繁殖するかびは嫌ですよね。

しかし、先ほどもご説明した通り、きのこには豊富な栄養素が含まれていますし、スーパーに並んでいるきのこは全て食用に管理されたものだけです。きのこ自体に害はありませんので、安心して食べてくださいね。

きのこの栄養はダイエットや病気の予防にも期待できる

きのこはとても低カロリーな食べ物として知られています。そして、きのこには豊富な食物繊維が含まれているため、ダイエット効果が期待できます。便秘に悩んでいる人や腸内環境を改善したいと思っている人は、積極的にきのこを食べるといいでしょう。
また、きのこにはβグルカンという成分を含んでいます。βグルカンには、免疫力を高めてくれたり、腫瘍を防いでくれたりします。なので、日々の健康を考えたいのであれば、日常的にきのこは口にしたほうがいいでしょう。

毒きのこを口にするのは危険!

しかし、日本にある全てのきのこが上記のような効果を発揮してくれるわけではありません。中には毒きのこも混ざっています。
よく、アニメや漫画などで毒きのこを口にすると面白おかしい効果が出ると表現されていますが、実際は激しい嘔吐や下痢、急性脳症を引き起こします。ひどい場合は死亡することもありますので、決して面白半分で毒きのこは口にしないようにしましょう。

  • 日本にある毒きのこは200種類ほど
  • 現在、日本にある毒きのこは200種類ほどだと言われています。スーパーで販売されているきのこに毒きのこが混ざっている可能性は低いですが、きのこ狩りなど自分で採りに行くような場合は注意が必要です。
    また、毒きのこは200種類もありますが、現在、報告されている例では毎年そのうちの10種類ほどによって被害が出ているそうです。その理由は、しいたけなど食べられるきのこと似ていることが理由のようです。

  • 判別できない場合は口にしない
  • 本来なら楽しいはずのきのこ狩りも、毒きのこが混ざってしまっていれば台無しですし、命に係わる危険なものになってしまいます。もしも、これからきのこ狩りに行こうと思っているのなら、まずはきのこの専門家にアドバイスを聞くようにしましょう。そして、少しでも自信がないのなら絶対に採ってはいけません。

    また、きのこに関して根拠のない迷信もあるようです。例えば、毒きのこは毒々しい色をしている、虫が食べるきのこは毒きのこではないなどですが、これらは全て間違っています。正しい知識を身につけることからはじめましょう。

[3]きのこの栄養をまるっと!正しい調理法とは?

きのこにはたくさんの栄養素が含まれていることがわかりました。なので、日々の食生活に取り入れて食べたいところですが、ちょっと待ってください。適当にきのこを調理していませんか?正しい調理法で料理を作らないと、もったいないですよ。

きのこの栄養は水洗いすると逃げてしまう!

料理をする前には、まず水洗いするのが基本ですよね。残留農薬やほこりなどを洗い流すことが目的です。

しかし、きのこも同じように水洗いしてしまうと、せっかくの栄養素が逃げてしまいます。各きのこメーカーではこのことを踏まえて、洗わなくても食べられるように品質管理を行っています。ですので、洗わずに料理してみてください。どうしても気になってしまう場合は流水でさっと洗い流すもしくはキッチンペパーなどで汚れを拭き落とすのがベストです。

きのこの栄養を吸収するには炒め物やスープ、炊き込みご飯が最適

きのこの栄養素が溶け出してしまうことを踏まえたうえで調理するのなら、炒め物やスープなどがベストでしょう。基本的に、茹でた汁を捨てなければどのような食べ方をしても問題はありませんが、まいたけなど風味や食感が特徴的なものは、炒めすぎや煮込みすぎに注意して調理しましょう。

きのこの栄養素と相性のいい食品は乳製品

きのこには体にいい栄養素がふくまれていますが、きのこだけを食べていては栄養が偏ってしまいます。なので、バランスよく食べるのがベストです。
特に、きのこにはビタミンCが不足しているため、ビタミンCを多く含む野菜と組み合わせるのもおすすめです。また、きのこはカルシウムの吸収を助ける効果があるため、乳製品を使った料理にきのこを組み合わせてみるのもおすすめですよ。

[4]栄養を効率よく吸収するきのこの食べ方とは?

もっときのこの栄養効率を上げるためには、少し食べ方を工夫するのがポイントです。では、どのようにして食べるのがベストなのでしょうか。

きのこの栄養価は冷凍するとアップする

聞いたことがある人も多いかもしれませんが、きのこは一度、冷凍保存すると栄養価がアップします。これは、きのこのうまみ成分であるアミノ酸が壊れた際に増えるからです。
冷凍した時と調理した時にアミノ酸が壊れるので、冷蔵保存したものよりもうまみや栄養価が格段に上がっているはずです。ちなみに、解凍せずにそのまま調理することもポイントの一つです。

きのこは油と組み合わせるのがオススメ

また、きのこに含まれるビタミンDは油との相性も抜群です。油と合わせることによって吸収率がアップしますから、調理する際に油を使ったり、ドレッシングをかけたりしてみてください。

きのこの栄養が溶け出した汁も残さず食べよう

きのこに含まれるビタミンB群は水溶性のため、どうしても外に流れ出てしまいます。そのため、スープなどの汁ものをおすすめしています。また、ホイル焼きなどにきのこを入れることも多いですが、この場合は汁にきのこの栄養素が溶け出しているので、汁も残さずに食べましょう。

[5]管理栄養士さん監修!栄養満点おすすめのきのこレシピ

きのこたっぷり栄養満点の炊き込みご飯

<材料>
・米   3合
・醤油  大さじ3
・みりん 大さじ3
・酒   大さじ1
・塩   ひとつまみ
・しめじ  100g
・まいたけ 100g
・えのき  100g
・干ししいたけ 6個
・えりんぎ 100g

<作り方>

  1. 干ししいたけはあらかじめ水でもどしておき、軸を切り落とし、軸はみじん切り、残りを薄くスライスしておく。
  2. しめじは石づきを切り落とし、手でほぐしておく。えのきは石づきを落して、3~4等分にカットしておく。まいたけとエリンギは食べやすい大きさに手でさいておく。
  3. お米をサッと洗ったらお釜に入れて、醤油・みりん・酒・塩・干ししいたけの戻し汁(足りない場合は水を追加する)を加えて軽く混ぜる。
  4. お米の上に1と2をのせて炊飯器のスイッチボタンをおす。
  5. 炊き終わったら、底からしっかりと全体を混ぜ合わせたらできあがり。

きのこの佃煮

<材料>
・しめじ  100g
・えのき  100g
・まいたけ 100g
・生しいたけ 5個
・醤油   大さじ2
・甘麹(なければ、甘酒、甜菜糖)大さじ2
・オリーブオイル 大さじ1

<作り方>

  1. しめじは石づきを落して、2~3等分にカットする。えのきは石づきを落して、みじん切りにする。まいたけはちいさめにカットしておく。生しいたけは軸はみじん切り、残りは薄くスライスしておく。
  2. フライパンにオリーブオイルを入れて、①のきのこを全部入れて、きのこがしんなりするまで炒める。
  3. しんなりしてきたら、あらかじめ混ぜ合わせておいた醤油や甘麹を加えて全体に絡ませる。
  4. 水気がなくなったらできあがり。

<ポイント>
ご飯にふりかけとしてかけるのはもちろんのこと、お豆腐にかけたり、青菜にかけたり、ドレッシング代わりに生野菜にかけたり、調味料代わりとして使用できる常備菜になります。

エリンギとしめじのペペロンチーノ

<材料>
・エリンギ 100g
・しめじ  100g
・にんにく 1かけ
・鷹の爪  お好み量
・オリーブオイル 適量
・塩       適量

<作り方>

    エリンギは食べやすい大きさに手でさいておく。しめじは石づきを落して、手でバラバラにほぐしておく。

  1. にんにくは皮をむいて、薄くスライスしておく。
  2. 鷹の爪は縦にわって、中の種を取り除いておく。
  3. フライパンにオリーブオイルと②と③を入れて、弱火で火にかける。にんにくを焦がさないようにきつね色になりオリーブオイルに香りが移るまで炒める。
  4. 1を加えて中火~強火でサッと炒める。
  5. きのこに火が通ったら、塩で味を調整してできあがり。

[6]調理法や食べ方を工夫してきのこの栄養を摂取しよう

きのこには豊富な栄養素が詰まっています。ぜひ、自分のお好きなきのこがあれば、料理に取り入れてみてください。そして、その際はぜひスープや炒め物、炊き込みご飯など調理法も工夫してみてくださいね。

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